2016年6月8日水曜日

『オービタル・クラウド(上)』(藤井太洋)読みました。


「煙に巻く」って書いて
「けむにまく」って読むようです。

パソコンの辞書に載っていました。

意味は
「信じがたいことや
 相手がよく知らないようなことを
 言って、相手の判断力を狂わせる」
(まるまるコピペ)

だそうです。

ぼくの知っている人にも
このケム巻き術が得意な人がいます。

物理的な法則がどうのだの、
数学的にはこれが正しいだの、
法律ではこうだとか、

いちいち
ぼくの知らない学術用語やら
カタカナ言葉やらを使って、
とうとうとしゃべる。

ぼくが何か提案しても、
決して賛成することなく、
「それは、あーだ、こーだ、だからダメ」
と即否定。

でも、
そのあとでぼくと同じような提案を
ケム巻きフィルターを通しながら、
その人は自ら提案する。

そうやって結局決まったことを
考えてみると、
「これって、
 ぼくが最初に言ったことと同じだ」
って気づく感じです。

少し前までは、このケム巻き術が
本当に煙たかったのですが、

最近は、鼻が慣れてきたのか、
それほど気にならなくなり、

巻きたいなら
「どうぞお巻きください」って
悟りを開いたような気分になっています。

やらせたいようにするのが一番です。

で、この『オービタル・クラウド』。

単行本で読んで、ハイパー面白かった本。
(内容的に言って「ハイパー」としてみました)

今回、文庫本が出てること知って、
買い直して読み直しました。

こういふうにケムに巻いてくれれば、
気持ちいいのにな。



オービタル・クラウド 上 (ハヤカワ文庫JA)
藤井太洋
早川書房
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