2021年7月29日木曜日

『アインシュタイン方程式を読んだら「宇宙」が見えた』(深川峻太郎)読みました。


同時並行で読んでいるほかの本に
『三体Ⅲ 死神永生』(劉慈欣)
ってのがあります。

上下分冊の下巻まで進み
クライマックスを迎えて、
もうすぐ終わるとこです。

「うひゃーそうくるのかい」と
何度もたまげさせてくれる
「5つ星あげちゃう」な作品なんですが、
難解な物理法則とかが出てきて、
ぼくのへなちょこ頭では
深いとこまで理解できないのが玉にキズ。
(このキズは、作品の方についているんじゃなく、
 ぼくのほうに生来から組み込まれているもんです)

それでも、
そうした難しい言葉や現象なんかには
その都度カッコの中に
短い解説が加えられているので、
それをきちんと読めば、
へなちょこ度合いも少しは軽減されます。

きちんと読めばね。

それはわかってます、わかってるんですけど、
アホなことに、読まずに飛ばしちゃうんです。

だって、カッコの中の文字は、
本文の文字の4分の1くらいの
大きさなんですもの。

近くのものがぼやけて
判読できなくなるお年頃ですもの。

本文だって画数がやたら多い漢字は
綿ぼこりにしか見えず、
ぼくだけのオリジナル読み下しを
してるくらいだから。

それでもね、
カッコ書き解説文を読まずに
内容を思い浮かべられる用語があったんです。

で、この『アインシュタイン方程式を読んだら「宇宙」が見えた』。

その用語は「潮汐力」。
このアインシュタイン本に載ってたからです。
そんでこの本は、内容は理解できないのに、
ごっつう面白いという摩訶不思議な作品でした。
こいうの大好き。




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2021年7月27日火曜日

『泥棒は選べない』(ローレンス・ブロック)読みました。


2021年7月5日、
コロナワクチン接種の予約が
できる日がきました。

年齢や病歴なんかで、
予約開始の日程が決まっていて、
ようやくその対象の中に
ぼくも含まれることになったんです。

んじゃあ、早いほうがいいだろうと思い、
朝に電話を入れて、
その日の午後でも翌日でも、と意気込んで、
案内書の接種場所リストにあった
近所の病院にかけました。ピッポッパッ

「ツルルル……○○病院です、
 現在電話が混み合っています。
 しばらくお待ちください……」

そうだろうね、そうだろうとは思ったよ。
そのまま自動音声が5回繰り返され、
一旦切って、5分後にもう一度。
ってのを3回やったらつながりました。

「過去にうちで受診されたことはありますか」
「ありません」
「申し訳ないんですが、
 それだとここではできないことになってますので、
 ほかの集団接種会場などでお願いします」

ふむふむそういうことか。
そういや、それ専用の番号もあったな。
ではそっちへ、とかけてみれば、
今度も同様の自動音声。

ふむふむ、そういうことか。
じゃあ、ネット予約ってものあっな、そっちか。
と、つないでみると、
現状の予約は全部埋まってるとの表示。
ふむふむ、そういうことか。

で、この『泥棒は選べない』。

ぼくも予約日が選べませんでした。
あ、本は面白かったです。
(その後、無事予約はできました)




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2021年7月20日火曜日

『三体Ⅲ 死神永生(上)』(劉慈欣)読みました。


スティーヴン・キングさんの
『アウトサイダー』について、
前半はミステリー
後半はホラー&サスペンス
って感じだと
友だちに言ったことがあります。

自分の発言には
とんと自信がないぼくですが、
その「前半ミステ、後半ホラサス」発言は、
我ながら「そうそう当たってる」と思います。

一言でまとめるとしたら、
それ以外ないっす(ボキャ貧のぼくなので)。

その前半部分である上巻を読んでいるときは、
コナン・ドイルだとかエラリー・クイーンだとかの
本格謎解きにずぶずぶはまっていくような感覚で、
オモロイオモロイとつぶやきつつ、
ひょいひょいページを捲っていました。

その勢いで下巻に入る頃、
あれ? って首をかしげ、
「えっ?そうなの?そっち系?」
ってなり、

まあいいや、
種類は違うけどドキドキはするし
ってことで結局楽しんでました。

で、この『三体Ⅲ 死神永生(上)』。

これも上下巻。
つまり前半部分の読了です。
小説じゃなく「よくわかる最新宇宙科学」
って本を読んでる気がしました。

それはそれでオモロイけど、
下巻になったら
「えっ?そうなの?そっち系?」
の驚きが欲しくなってます。
それなりに楽しみ。




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2021年7月16日金曜日

『三体問題』(浅田秀樹)読みました。


「2000年からスタートすれば
 数えやすくていいじゃん」
なんて理由でその年から会社を始めたんでした。
(実際の登記はその前年だったけど)

だから去年のカレンダーに
2020って数字が出てきたら、
「おっ20周年だ」って思わなくちゃ
いけなかった。

でも、そんなのすっかり忘れて、
いつもの業務をごりごりと
こなしているだけでした。

そういえば、
銀婚式とか、なんちゃら式とかいう
結婚20年や30年のときも、
いつの間にか過ぎてました。

いや2月の記念日はちゃんと覚えてて、
いつもの缶チューハイじゃなく
少し高いシャンパンを買って帰り、
それを晩酌にするくらいはしてるんですよ。

でも、それが何回目なのか
きちんと数えてなくて、
節目の年の数字は
シャンパングラスに見立てた
普通のコップを越えて
過去方向に流れていきました。
かみさん、ごめんなさい。

で、この『三体問題』。

今年50冊という節目でした。
もう、流れていきました。




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2021年7月13日火曜日

『殺しのパレード』(ローレンス・ブロック)読みました。


小説を書くだけじゃなくブックデザインもする
京極夏彦さんのエッセイなんかには、
本のことがとても好きで、
本棚の整理は愛情と執念を傾けて
取り組んでいるなどと記してあります。

ぼくは、
とりあえず中身が読めて楽しめればいいので、
書籍そのものに対してそこまでの愛着はありません。

でも「この本はいつか再読するだろう」と思って、
自宅の本棚にストックしているのが
結構たまっているは確かです。

それを全部、読み直すことにしたら、
もう新しい本を仕入れる必要はないくらい。

どれくらいあるのか数えてはいないけれど、
住宅事情の関係で2つしか置けない本棚は、
前後2列にして背表紙の題名が
見えなくなる部分もちらほらある。

これじゃもう
新しい作家さんシリーズのスペースは
つくれないよな、って思ったところで、
京極さんの「愛情と執念」の言葉が頭をよぎり、
弱音を吐いちゃいかんと自分を戒めたんです。

で、この『殺しのパレード』。

この本もそうですが、
ブロックさんの作品はどれも
「いつか再読」に分類されます。
なので、愛情と執念をもって本棚に挑み、
なんとかブロック枠を確保しました。
ぎちぎちですけど。




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2021年7月8日木曜日

『その裁きは死』(アンソニー・ホロヴィッツ)読みました。


少し前までは山本周五郎賞の受賞作が、
どの本を読もうかと迷ったときの
お助け目安になっていました。

船戸与一さんの
『砂のクロニクル』に度肝を抜かれ、
『夜は短し歩けよ乙女』で
森見登美彦さんにどっぷりはまり、
前から好きだった京極夏彦さんの
『覘き小平次』の受賞では
首が抜けそうになるのを手でおさえたほど
大きくうなずいたもんです。

それがいつの頃からか、嗜好に合わなくなり
今はとんとご無沙汰するようになっちゃいました。

どの辺から離れるようになったのか、
ネットで過去の受賞作を確認してみたら、
2016年の『ユートピア』とか
2018年の『ゲームの王国』あたりで、
なんとなくくじかれてきた感じでしょうか。

一番有名な芥川賞と直木賞には、
たぶん一番有名だからという理由で
触手が動かないぼく(へそ曲がりです)なので、
次は何をお助け目安にすればいいのかと
軽く悩んでいました。

そんなときミステリ分野のいろんな賞を
総なめなんてうたい文句を
結構長い期間目にしてたもんだから、
今年のはじめに
『たかが殺人じゃないか』って本を
かじってみたんです。
それがまあ、ぼく的には合わなかった。

で、この『その裁きは死』。

ホロヴィッツ作品3作目の読了。
うたい文句は『たかが〜』と同じだったので、
どうせダメだろうなと思いきや、
なんとこれがどストライクでした。
海外作品なら有名な賞への迎合もありかな。




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2021年7月6日火曜日

『小説 妖怪大戦争 ガーディアンズ』(荒俣宏)読みました。


本を仕入れるのは、ほぼ月に1回です。
新聞とかネットとかで見かけた情報の中で、
触手が動いたタイトルをメモしておき、
だいたい1万円になるように取捨選択して、
いつもの大きな本屋さんに買いに行く。

そこはネットに在庫情報を載せてるので、
行く前に確認するもの忘れません。

さらに、店に行けば、
入り口近くに検索端末もあり、
どの棚に収まっているかすぐわかる。

この前の仕入れリストにあったのは
『家は生態系』(ロブ・ダン)って本でした。

(値段は2970円。総予算1万円のうち
 3分の1を占めるのに、
 どこでその本の情報を見つけ、
 なぜ触手を動かされたのか
 まったく覚えてなかったけど)

10階くらいの建物全部が書店で、
1階の検索端末で調べると、
在庫は1冊あり、7階にあるとのこと。
なので目的の棚に直行すると
……ないんですね、これが。

見つけ方が悪いのかと思い
店員さんに訊いてみると、
「すみません、さっき売れちゃったんです」

で、この『小説 妖怪大戦争 ガーディアンズ』。

予算の3分の1が余り、
たまたま目についたのを買っちゃいました。
荒俣さんの本は何も読んだことがなかったので。

(それとまだ予算はあったので
 『三体問題』(浅田秀樹)ってのもついでに。
 そっちもいずれここに登場すると思いますが、
 読んでると自分の頭の悪さが身にしみてくる
 本だってことは間違いありません)




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2021年7月1日木曜日

『泥棒はボガートを夢見る』(ローレンス・ブロック)読みました。


今は新しいものに入れ替わったようですが、
少し前までの映画の歴代興行収入第1位は
『千と千尋の神隠し』だったそうですね。

いろんな話題作が必死に頑張ってもなかなか抜けず、
宮崎作品ってのは、やっぱすごいなという話を、
バス車中の高校生たちがしてました。

彼らがいうには、
何しろ今は同じ映画を何度も観てもらうため、
いろいろな仕掛けをしていて、
それにひかれたリピーターが半端なく来るのに、
そんなのはなかった時代の作品が
長期間トップであり続けたのが驚きだと。

本を読むふりをしながら、
若者の世間話に耳を傾けていたぼくが、
まずびっくりしたのは、
『千と千尋の神隠し』がずっと1番だったこと。
(『風と共に去りぬ』だと思ってました)
これは自分でも冷笑ものなので放っておくとして…。

その次のびっくりというか「へぇー」は、
リピーター目当てで仕掛けるってこと。
高校生らの話からは
具体的な方法が聞こえてこなかったんですが、
想像するにスタンプラリーとか、
期間限定グッズ提供とか、
もっというとストーリーを日ごとに
微妙に変えて上映するとか(そこまではないか)
ですかね。
いやまあ、映画ってそんなことになってるんすか。

で、この『泥棒はボガートを夢見る』。

お話の中で泥棒は、名画座で日替わり上映される
ハンフリー・ボガート特集に
2週間ほど毎日通い詰めます。
リピーターです。上映作品は毎回違うけど。




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