2015年7月31日金曜日

『鬼平犯科帳〈5〉』(池波正太郎)読みました。

このブログでは何度も紹介していますが、
ぼくが本を読む場所は、
会社(昼休み)
バス(帰宅時)
寝床(就寝前) の3カ所です。

それぞれの場所で、
違う種類の本を同時並行で読んでいます。

このうち一番過酷な読書環境は
バスだと思っています。

乗っている時間が十数分と短いし、
車内アナウンスや他の乗客の世間話
などの音声情報が頭に入り込んでくるから。

文字を追っていても、いつのまにか
「今日は暑かったですね」
という見知らぬ人同士の会話に
「ホント暑かったよね」
などと脳内で答えていて、
どの行を読んでいたのか行方不明になる。

それに週末は
バスを使わないで帰る(自転車帰宅)ことも多く、
そうなると日が空くので、
長編の物語だと、続きの内容を忘れちゃう。
たまに登場する脇役に
「えっ、コレ誰だっけ?」みたいな。

で、この『鬼平犯科帳〈5〉』。

過酷な環境のバス読書に最適でした。
出てくる人は同じだけど、
お話は30ページくらいで区切れる短編集。
バス帰宅の一回分で一話が読めるので、
続きを覚えてなくても大丈夫。
さらに、
余計な音声情報も気にならないほど面白い。


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2015年7月29日水曜日

『幻燈辻馬車(上)』(山田風太郎)読みました。

麺類は全般的に好きです。
日本で庶民的な生活を
している人が食べる種類の、
いわゆる普通の麺類ならどれでも好き。
(激辛味とか、
 見知らぬ国の原料さえ
 見当のつかないヤツは除く)

といっても、思いつく種類は、
そば、うどん、そうめん、
ラーメン、スパゲッティの5種類だけど…

さて、この5つの麺類を
好きな順にランキングしてみましょう。
1位・そば、
2位・ラーメンとスパゲッティ(同率)
3位・うどんとそうめん(同率)

あれ?
全部で5種類しかないのに
全部表彰台に登っちゃいました。

2位と3位が同率で2つ入っているのは、
そのときどきで、
どちらが食べたいか変わってくるから。

でも、123の格付けは、
そのときの気分では動かないような、
確固としたものがあります。

「今日はそばじゃなくパスタだよな」
と思うときでさえ、
そばは好きで1位なんです。

で、この『幻燈辻馬車(上)』

ぼくの麺類ランキングに照らし合わせると
「うどん」くらいでした。
とはいえ、
好きな麺類のカテゴリーには入ってます。そこ大事。



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2015年7月27日月曜日

『雪と珊瑚と』(梨木香歩)読みました。

悪人が出てきて、
そいつが何か意地悪なことをする。
主人公はその奸計を乗り越えて、
傷つきながらも成長していく。

オーソドックスな物語の流れって
そんなところでしょうね。
シェイクスピアにしたって、
スターウォーズにしたって。

でも、これといった悪人が
登場しない物語もあります。

すぐにぴったりのたとえが
思い出せないんですが、しいてあげれば、
『ビッグデータ・コネクト』とか
『Gene Mappe』なんかで
最近はまった藤井太洋さんの作品なんか。

あ、そうそう、
去年読んだ本の中で一番良かった
『火星の人』(アンディ・ウィアー)も、
そうでした。そのものでしたわ。
出てくるのがみんなが良い人で、
そろって一つの事に打ち込んでいる。

もちろん正義の味方と悪者とが
はっきり区別されていて、
どんがらガッシャン、ドカーン!
って感じに、やっつけたり、
やっつけられたりのお話も好きなんですが、
ぼくが思わず泣いちゃうのは、
良い人ばっかの物語のほうなんです。

で、この『雪と珊瑚と』。

ちょっぴり意地悪な人や、
近くにいて欲しくない感じの人も出てきます。
でも、それは無視できる範囲。
ぼくには、思わず泣いちゃう範疇のお話でした。


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2015年7月23日木曜日

『ドクター・スリープ(上)』(スティーヴン・キング)読みました。

出勤時、
ぼくは会社近くのスポーツジムまで
約5キロを走って通っています。
(そのあとジムでシャワーを浴びて仕事へ)

これ、毎日じゃなく時々お休みがまじるんです。

休みの種類は3つ。
・まずは土日祝日の仕事が休みの日。
・もう一つはジムが休みでシャワーを使えない日。
・最後は雨天。

んで、この雨天がややこしいんです。
雨だとリュックに放り込んだ着替えが濡れてしまい、
びしょびしょで仕事することになる。

でも、
ちょっとの雨ならリュックの中までは濡れない。
と思って走ってみると、
少雨が多雨になったりする。

最初から多雨のときは、
何の迷いもなくスタート時からバスに乗車。
でも、約30分の道のりを揺られているうちに、
雨があがっていたりする。

天気のベクトルが晴れに傾いたり、
雨に向いたりと、どっちつかず状態。
それはやめてくれ! なので、ややこしいんです。

降るなら降る! どしゃーって感じが希望です。
土砂降りなら、もう4年以上も続けているのに
いまだにつらいランニングを、堂々と休めるので。

で、この『ドクター・スリープ(上)』。

キングさんの本は
これまで本筋以外の寄り道ストーリーが結構多く、
今言ったベクトルにたとえると、
あっちいったりこっちいったり状態。

でも、でも、
この本(上巻までの読み終えたところまで)は
一直線でずんずん本筋が突き進んでます。
土砂降りで文句なしにランニングお休みできる感じです。
どうか下巻もこのままで。



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2015年7月21日火曜日

『ナイルパーチの女子会』(柚木麻子)読みました。

あまり、というかほとんど
スポーツ観戦したことがありません。

それでも、いつだったか忘れるほど昔、
野球もしくはサッカーいやアメフトだったかな…
とにかくなんかの大きな試合の観戦に
付き合いで連れて行かれたことがあるんです。

そもそも自分がやらずに
ほかの人がやっているゲームなのに、
一緒になって楽しむことはできるんだろうか、
なんて引いた気持ちがあるだけに、
試合の内容はどうでもよく、
ビールを飲みに行ったようなもんでした。

客席で飲み食いして、
ちょっと開放感のある居酒屋にいると思えば、
楽しく過ごせるだろうと。

会場は案の定、ビールの売り子さんが
ひっきりなしに回ってきて、
そのたびに呼び止めて、
お腹ちゃぽちゃぽ、頭ぐるぐるの
いい気分になっていました。

後日、
その話を、スポーツ好きの友だちにしたんです。
すると彼はしきりにもったいないと言いながら、

「今度スポーツ観戦に行く機会があったら、
 とりえずどちらのチームでもいいから
 片方を応援してみな」

とアドバイスをくれました。
そうすれば、数倍楽しく過ごせるからと。
……なんですが、
その助言を生かせる場に、まだ行ってません。

で、この『ナイルパーチの女子会』。

直木賞候補作。
候補が発表され受賞作が決まるまでの間に読みました。
この作品は受賞を逃したけど、
読んでいたってだけで、なぜか親近感っぽくなり、
いつの間にか応援してました。

友だちの助言の意味が
なんとなくわかったような気がしました。



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2015年7月17日金曜日

『鬼平犯科帳〈4〉』(池波正太郎)読みました。

山本周五郎さんの作品にひかれて、
全集を1巻から
買い始めたことがありました。
もう10年以上前のことです。

最初にどれを読んでそう思ったのか
もう忘れちゃったんですが、
3巻まで夢中で読んで「よし次だ!」と
意気込んでいたのを覚えています。

でも、仕事が忙しくなって
読書どころじゃなくなったのか、
ほかの作家のシリーズ本を読み始めて
山周にまでは手が出せなくなっちゃったのか、
勢いを削ぐなんらかの事情があって
(金欠で本を買う余裕がまったくなくなった
 とも考えられます)
次の4巻は未入手のまま。

そうしてしばらく時間がたつと
熱も冷めてしまったようで、
頭の3巻だけが、
ずーっと本棚に陳列されています。

そうかこれを機に、また読み始めようかな。
でも、あの全集は
箱入りの豪華本だったから重いんだよな。
小さな文庫本の
全集シリーズみたいなのがないか、
今度探してみよっと。

で、この『鬼平犯科帳〈4〉』。

もうちょっとで、
山周全集状態になるところでした。
鬼平は数年前、3巻まで夢中で読んでいたんです。
「よし次だ!」の勢いを削いだのは、
確か買いに行ったとき品切れだったから。
それが先日たまたま入った本屋さんで目につき、
夢中だったこと思い出したんです。
よかった。
続けて読もっと。
だって鬼平カッコイイんですもの。


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2015年7月15日水曜日

『ハトはなぜ首を振って歩くのか』(藤田祐樹)読みました。

仕事の打ち合せのとき、
たわいもない雑談になりました。

どういう流れからそうなったのかは忘れたけど、
話題は、なぜか「ヤンキー座り」。

ぼくの学生時代は普通に言っていたけど、
今でも死語ではないですよね「ヤンキー座り」。
別名「うんこ座り」とも言います。

つま先からかかとまで
足の裏全体を地面にべったりとつけ、
ヒザを折って、お尻が地面すれすれの位置にくる、
そんな、しゃがみ方。

和式のトイレでいたすときとか、
野球のキャッチャーの姿勢です。

昔は、道ばたでヤンキー座りをしている
トッポイ兄ちゃんたちをよく見かけた。
けど、最近見なくなりましたね……
って感じの雑談でした。

で、ぼくはこの話題になると
必ずカミングアウトする秘密があるんです。

「ぼく、ヤンキー座りができないんです。
 かかとをつけると、後ろに倒れちゃう。
 だからしゃがむときには常につま先立ちです。
 〈立ち〉ではないんですけどね」

で、この『ハトはなぜ首を振って歩くのか』。

動物園とかでペンギンが直立している姿を見ますが、
あれはヤンキー座りしている姿勢なんだそうです。
歩くときもその姿勢のままだから、
よたよたぎこちない感じなんだとか。
ぼくはとてもペンギンにはなれないな
……なんてことや、あんなこと、こんなこと、
到底日常生活には役に立たないような
とんでもなく面白いことを
たくさん教えてくれた本でした。


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2015年7月13日月曜日

『量子コンピューターが本当にすごい』(竹内薫)読みました。

確かあったと思う
慣用句(ことわざ?)が出てきません。

「優しいふりをしているけど、中身は恐ろしい」
って感じの言い回し……なかったでしたっけ?

赤ずきんちゃんに出てくる
オオカミみたいな人を表現するとき使う言葉。

お婆ちゃんの格好をしているけれど、
実は「食べちゃうぞ〜」的な、
いわゆる詐欺師のような人を、
遠回しにというか、比喩的にというか、
……の言い方。

一瞬、あコレだと思ったのは
「虎の威を借る狐」です。

でも、よく考えてみると正反対。

これは中身はキツネで、
それがトラの着ぐるみをかぶっている状態。

ぼくが探していたのは、
恐ろしいトラが、
弱っちいキツネの着ぐるみをかぶる状態。

できれば着ぐるみは弱っちいキツネじゃなく、
やさしいウサギさんぐらいのイメージだと、
ぴったりきます。

ついでに中身もトラみたいな
「恐ろしい」もののたとえよりも
「難しい」もののたとえにしたい
……そうだなぁ「六法全書」とか。

書いているうちに
ひょこっと思い出す気がしたんですが、
やっぱダメそうなので、
とりあえず自分でつくっておきます。

「ウサちゃんの着ぐるみをかぶった六法全書」。

で、この『量子コンピューターが本当にすごい』。

ぼくが即席でつくったことわざのような本でした。
実は……
何を言っているのかわからないトコが7割。
トホホです。



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2015年7月10日金曜日

『戦中派不戦日記』(山田風太郎)読みました。

今はチームでやるスポーツ、
もしくは誰か相手と対戦するスポーツは、
ほとんどやらなくなっちゃいました。

もっぱら、
一人で黙々と走るとか泳ぐとかだけ。

そもそも、どっちかが勝って、
もう一方は負けるっていう決まり事が、
そんなに好きじゃないんだと思います。
(何をしても負けてばかりだからだろうけど)

とはいえ、昔はやってました。

好き嫌いにかかわらず、
学校では運動会とか球技大会とかあるし、
部活動でやっていたバドミントンも
勝ち負け決めなきゃゲームにならないし。

しかも一度やり始めると、
「好きじゃない」って思っていた気持ちは
どっかにすっ飛んで、
「1組には絶対勝つ!」とか
「死んでも関東大会出る!」とか、
あきれるほどのめり込んじゃう。

目標が達成できたときには歓喜、狂喜の有頂天。
途中で負けちゃうと
頭が地面にもぐり込むほどうなだれて、
数日間ぼーっと状態から抜けられない。
両極端の感情を、どちらも欲しとは思わないけど、
いつの間にか、はまってる。

そんなにはまっちゃうものは、
目の前に出さないで欲しいんですよね。ぼくは。

で、この『戦中派不戦日記』。

はまりたくないけど、
この本にある状況(時代)だったら、
はまっちゃうんだろうな。ぼくも。


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2015年7月8日水曜日

『紙の動物園』(ケン・リュウ)読みました。

朝の通勤手段を「走り」にしているぼくは、
そのまま会社に行くと
汗だくでドロドロしちゃうので、
ランニングのゴールを
会社近くのスポーツクラブにしています。

ジムではシャワーで汗を流すついでに、
ストレッチ代わりに
100メートルだけプールで泳ぎます。

25メートルプールだから2往復。
1往復はクロールで、残りは平泳ぎです。

何を隠そう、このクロールが問題なんです。

ぼくは、水泳のやり方なんて、
今まで正式に習ったことはありません。

平泳ぎは水面から顔を出しやすいので、
自己流でもなんとか進みますが、
クロールはちとコツがいる。

そのコツをまだつかみきれていないんです。

「お、これだ!」と上手くはまったときは、
自分でも驚くくらいスイスイらくらく進み、
もう大丈夫と思う。

でも翌日には、
アップアップのばたばたで、
いくら手足を水中でかき回しても、
溺れてるとしか思えない。

そうかと思えば、その中間で、
息継ぎは上手くできるけど、
手のかき方や足のばたつき加減が
意志通りにならず、
「もうちょいなのにぃ〜!」
とムズかゆい日もある。

で、この『紙の動物園』。

ムズかゆい日の感じでした。



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2015年7月6日月曜日

『東京藝大物語』(茂木健一郎)読みました。

年上の人や、
ましてや授業を受けた学校の先生がたは、
自分より絶対的に偉く、
決して逆らえる存在じゃないって、
ずっと思ってました。

でも今は
「ひょっとして、そうとは限らないかも」
と思うようになってます。

そのきっかけは、飲み会のバカ騒ぎでした。

高校時代の部活動の仲間と集まって
(確か卒業後数年たった頃です。
 高校生のときって気もするけど、
 おおやけにはお酒を飲んじゃいけない年頃だし
 ……卒業後ってことにしておきましょう)
そこに顧問の先生も来てくださいました。

もう二十数年前だから
みんな若くて元気あったんですね。

飲み屋さんの席でも、さんざん暴れ回り、
お開きになって
店の外に出ても勢いは衰えず、
なぜかそこにあった噴水に飛び込んで
バシャバシャやってるヤツもいる。

ここは大人の分別で注意するだろうと
先生を見ると、
「やれやれ!もっとやれーっ!」
とはやし立ててる。

「おい先生、それでいいのかよ」
と思ったぼくは、
先生の背中をどんと押し、
噴水に突き飛ばして差し上げたんです。

先生は
「きくち、このやろー!」と言いながら、
噴水の中を笑いながら
気持ちよさそうに泳いでいました。

その笑顔を見て、
年齢とか役職とか地位とかって、
そんなに気にすることないなと悟ったんです。

で、この『東京藝大物語』。

楽しかったです。


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2015年7月1日水曜日

『伊賀忍法帖』(山田風太郎)読みました。

1秒に地球7周半とかいう光の速さに
もう一回、7周半の速さをかけ算して
さらに、そのしちしち49的な数字に、
物の重さをかけ算すると、出てきた答えは、
エネルギーの大きさになるとか。

バカ田大学出身の父親の長男が
バカボンなのはいいけど、
次男がハジメちゃんで、
彼は史上まれにみるれ天才だとか。

お湯が沸騰してヤカンのフタが
カタカタ持ち上がるのをみて、
「おっ、これだ」と思いつき、
蒸気機関をつくっちゃうとか。

「普通はダルマさんにしか見えんだろう」
と思われる元祖ゆるキャラ的なロボットを描き
それを猫型と称し、さらに、
ポンポコりんのお腹にポケットをつけて、
そこから未来の便利グッズが出てきちゃうとか。

食べ物を乾燥させてカピカピにしておけば、
長い間保存できることまでは、
ぼくでも思いつく気がするけど、
あんなに汁がメインのラーメンを乾燥させて、
も一度お湯をかけて食べられるようにしちゃうとか。

で、この『伊賀忍法帖』。

アイデアどっから浮かんでくるんでしょう。
もうノンストップびっくり状態。
考えてみれば相対性理論も、
天才バカボンも、蒸気機関も、
ドラえもんも、カップ麺も、
……どっから思いついたのよ!



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