2012年7月30日月曜日

『独立国家のつくりかた』(坂口恭平)読みました。


いつどこで誰から聞いたのか、
忘れちゃってる話です。
なんかの災害か戦争か、
自分の身に降りかかった悲惨な体験を、
講演会なんかで話している人のこと。

その人は、最初、自分は口べたで、
とても人前で話すなんてできないと
思っていたそうです。
でも、依頼者の熱心な説得に負けて、
たくさんの聴衆を前に、とにかくやってみた。

当然、話はつっかえつっかえで、たどたどしく、
ときどき話しているうちに
悲惨だった当時を思い出して、涙を抑えられずに、
声が出なくなったりします。

でも、そんな講演を何度かやっていくうちに、
すらすらとよどみなく話ができるようになり、
緩急をつけるなどの話術のテクニックも
使えるようになってきた。

さて、最初のころのたどたど話と、
慣れてきたあとのすらすら話。
どちらが聴衆の心をとらえたか。

その人にいわせると、
慣れたあとのすらすら話では、
誰も共感してくれなくなったそうなんです。

トークのテクニックなど何も知らないずぶの素人が、
汗をかきながらやってる姿は、心を打つけど、
講演なれした先生の話じゃあ、
あちこちでいびきが聞こえてくる、
ってことらしいです。

で、この『独立国家のつくりかた』。

話が突拍子もないトコに飛んじゃったり、
言葉の使い方がヘンだったり、
とっても、たどたどしいです。

だから、ずんずん響いてきます。
作者の坂口さんって人が、
もっと上手なすらすら文章を書いてくれていたら、
ここまで響かなかっただろうな。
顔の表情とか、においとか、
文字からでは直接感じられないことを
たどたど文章で伝えられたような気がしました。

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坂口 恭平
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2012年7月25日水曜日

『Delivery』(八杉将司)読みました。


吉野家さんの牛丼が好きでよく食べます。
なんですが……
最近は、昔ほど頻繁には行かなくなりました。
自分の味覚が変化したのか、
店側が何かを変えたのか、どちらかわからないけど
かつては毎食でもいいと思っていたほどの魅力が
なくなってきちゃったんです。
特にごはん(シャリ)の味が。

あっ、違う違う。
今回はその味の変化について言おうと思ったんじゃなく、
(それは長くなるので、別の機会に話すことにして)
「つゆだく」について、でした。

ぼくが牛丼が好きなのは、
ノーマル牛丼のつゆの量とごはんの量が
絶妙だと思っているからです。

ノーマル量だと、
つゆにまみれたごはんもあれば、
何のけがれもない真っ白のごはんもある。
それらがまだらに配置されている。
肉の配分を考えながら、
適量の肉とまだら状態のごはんとを、
がばっとハシですくい、
口の中でかみしめていく
──それがぼくにとっての絶妙な味なんです。

でも、つゆだくだと、絶妙にはならない。
ごはんのおいしさはどこかに吹き飛んでしまい、
まるまる牛丼になっちゃう。
それはイヤなんです。

バランスが気に入らない。
とはいえ、これはぼくの好みで、
まるまる牛丼のバランスが絶妙って人もいます。
そう、人それぞれなんですね。

で、この『Delivery』。

「物語のテーマ」を牛肉などの具として、
会話だとか場面展開とかの「物語を進める要素」をごはん、
時代の設定とか「背景を説明する要素」をつゆ、
って考えると、
この本は、ぼくの味覚からすると「つゆだく」でした。

でも人はそれぞれ、
きっと「つゆだく」が好きって人はいますよ。

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2012年7月23日月曜日

『月の影 影の海(下) 十二国記』(小野不由美)読みました。


物語の始めと終わりとで、
主人公を比較したとき、
必ず何らかの成長がないとダメ。
──これ、映画学校の学生時代、
脚本を書く授業で教わったことです

でも、
ぼくはあまのじゃくです。
だから、
「主人公が成長しなくても、
面白いストーリーはできるんじゃないの」
なんてフラチなこと考えちゃったんです。

そんじゃあってことで、
試しに、成長もなく、
何も変化しない主人公を立てて、
短いお話をつくりました。
たしか、ショートストーリーをつくる宿題でした。
(自分で書いたものなのに、内容はまったく忘却。
 ただ主人公を成長させないようにしようっていう
 アホな企てだけが記憶に残ってます)

そうやって書いた宿題を提出すると、
やはり見事にダメ出し。
当たり前なんですけど、
成長がないことを、どんぴしゃで指摘されました。
そのあと、自分で読み返してみても、
全然ひとかけらも面白くなかったこと、覚えてます。

で、この『月の影 影の海(下) 十二国記』。

主人公、完璧に成長してます。
映画学校の先生の教えは、正しい!!

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2012年7月20日金曜日

『月の影 影の海(上) 十二国記』(小野不由美)読みました。


最近はあまり読まなくなったんですが
『キャリー』とか『スタンド・バイ・ミー』なんかを書いた
スティーブン・キングさんの作品が好きで、
ちょっと前までは新刊が出るたびに買ってました。

その頃のこと。
スティーブン・キングさんの
『呪われた町』という作品に影響を受けて、
日本の作家が書いた面白い本があることを知ったんです。
『呪われた町』へのオマージュとしてつくられた
小野不由美さんの『屍鬼』。
これ、全5巻もある長い小説なんですが、
それがとっても面白い。

さすが、やっぱキングさんを真似て書けば、
誰でもすごい話が書けるんだと感心したものです。

といっても、
この『屍鬼』を読んだとき、
ぼくはまだ本家の『呪われた町』は未読でした。
そこで急いで本屋さんに駆け込み、
元ネタともいえるキング作品を仕入れたんです。
んで、読んでみると……面白いことは面白い。

なんですが……
「これなら、もっと面白い本があるよ」
ってことに気づいちゃった。
それが『屍鬼』です。
元ネタを完全に超えちゃってるって思ったんです。

で、この『月の影 影の海(上) 十二国記』。

『屍鬼』と同じように長く続く
シリーズ物の最初の1冊。
ずいぶん前から話題になっていて、
なにを今さらって感じですが、読み始めちゃいました。

ほんで、なんとなんと、
『屍鬼』と同じように、かなり、いいんですね。これが。
紋次郎に続く、マイブーム到来です。

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2012年7月19日木曜日

『木枯し紋次郎(八)命は一度捨てるもの』(笹沢佐保)読みました。


2つ前の投稿『ビブリア古書堂〜』で書いた、
面白い本に出会うためのジンクス。
も一回書いちゃいます。

「シリーズ物を読むときには、
1冊ずつ順番に購入する
そうしないと、つまらない本に当たっちゃう」

ほんで6月22日投稿の『木枯し紋次郎(三)〜』に
書いたことも、も1回。

「つまらなくないんです。面白いんです。
だから次の4巻を読みたいんです。
最後まで読み通さないと気がすまない性格が
うずうずしてるんです。
だけど、大きな本屋さんをいくら探しても
4巻目が売ってない」

で、この『木枯し紋次郎(八)命は一度捨てるもの』。

もう、おわかりのように、ジンクス破って、
順番通りの購入をせず、
四、五、六、七の巻を飛ばして読んじゃった本。
だって、売ってないんですもの。

さーて、そこで問題になるのは、
ジンクス通り面白くなかったのか否か。
──結論、面白かった!
ジンクスは間違っていたようです。
というか、今回は当てはまらなかったみたいです。

……なんだけど、
ちょっとだけ飽きてきたかな
って気がしないでもない。
あれ、やっぱジンクス通り?



2012年7月18日水曜日

『重力ピエロ』(伊坂幸太郎)読みました。


アメリカの作家カート・ヴォネガットさんが
書いていた、物語をつくる上での心得。
『バゴンボの嗅ぎタバコ入れ』
って本の中にあるものです。
そこに出てくるいくつのか心得の中に、
こんなのがあります。

「なるべく早く、
なるべく多くの情報を読者に与えること。
サスペンスなどくそくらえ。
何が起きているか、
なぜ、どこで起きているかについて、
読者が完全な理解を持つ必要がある。
たとえばゴキブリに最後の何ページかを
かじられてしまっても、
自分でその物語を締めくくれるように」

この教えを破っている小説は結構あります。
「今は教えないけど、
もうちょっと読んだら教えるよ。
驚くよ、きっと」
みたいな作者の意図が見えちゃっている物語。
そうやってじらされて、
本当にびっくりする隠し事だったら、いいんです。
でも、なんだよそんなことかよ、とか、
それはぼくが予想していたことと同じじゃん、
みたいなタネ明かしだと、
がくーっと来ちゃいます。

で、この『重力ピエロ』。

ヴォネガットさんの教えを破っているトコがあります。
ちらちらとネタを小出しにして、
ぼくは十分じらされる感を与えられちゃいました。
んで、よせばいいのに、
その隠し事を予想しちゃったりもしました。

そんな悪い読み方をしたからなんですが、
やっぱタネ明かしされたときには、がくーっでした。

ところが!
結びがいいんですね、この本。
サスペンスだとか、じらしだとかは、単なる遊びで、
この結びを書くための前座みたいなモンだから、
気にしないでね、と言われているようでした。
やっぱ、評判どおり伊坂さんは上手いです。

重力ピエロ (新潮文庫)
重力ピエロ (新潮文庫)
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伊坂 幸太郎
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2012年7月12日木曜日

『楽園のカンヴァス』(原田マハ)読みました。


2012年も半分以上過ぎたので、
ここら辺で、今年読んだ本をまとめてみます。

今年の始めから今日までに読んだのは、
『シャンタラム(上)』グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ/『吉田キグルマレナイト』日野 俊太郎/『恋する原発』高橋源一郎/『さよなら!僕らのソニー』立石 泰則/『あなたが世界を変える日』セヴァン・カリス=スズキ/『ぼくはお金を使わずに生きることにした』マーク・ボイル/『巨象も踊る』ルイス・ガースナー/『菊池寛(ちくま日本文学027)』菊池 寛/『ビブリア古書堂の事件手帖』三上 延/『消失グラデーション』長澤 樹/『シャンタラム(中)』グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ/『驟り雨』藤沢周平/『法とは何か』長谷部恭男/『角のないケシゴムは嘘を消せない』白河三兎/『ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常』三上 延/『マルセル・モースの世界』モース研究会/『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(上)』スティーグ・ラーソン/『裏庭』梨木香歩/『ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女(下)』スティーグ・ラーソン/『シャンタラム(下)』グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ/『20の自分に受けさせたい文章講義』古賀史健/『傍聞き』長岡弘樹/『贈与論』マルセル・モース/『江戸に学ぶエコ生活術』アズビー・ブラウン/『女子エコ日記366days おしゃれとエコって、両立するの?』ヴァネッサ・ファーカーソン/『木枯し紋次郎(上)生国は上州新田郡三日月村』笹沢佐保/『晴天の迷いクジラ』窪 美澄/『銃・病原菌・鉄(上)』ジャレド・ダイアモンド/『陽だまりの彼女』越谷オサム/『木枯し紋次郎(下) 長脇差一閃!修羅の峠道 』笹沢佐保/『悲しき熱帯<1>』レヴィ=ストロース/『風の生まれる場所』小瀬木麻美/『ブータン、これでいいのだ』御手洗瑞子/『銃・病原菌・鉄(下)』ジャレド・ダイアモンド/『街場のメディア論』内田 樹/『ホミニッド-原人-』ロバート・J・ソウヤー/『日本の文脈』内田樹/中沢新一/『定本 百鬼夜行 陽』京極夏彦/『木枯し紋次郎 (一) 赦免花は散った』笹沢佐保/『木枯し紋次郎 (二)女人講の闇を裂く』笹沢佐保/『舟を編む』三浦しをん/『ブラザー・サン シスター・ムーン』恩田 陸/『悲しき熱帯<2>』レヴィ=ストロース/『ニューロマンサー』ウィリアム・ギブスン/『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)』リチャード P. ファインマン/『孔子伝』白川 静/『木枯し紋次郎 (三)六地蔵の影を斬る』笹沢佐保/『ペンギン・ハイウェイ』森見登美彦/『ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)』リチャード P. ファインマン/『かわいそうだね?』綿矢りさ/『中庭の出来事』恩田 陸/『理科系の作文技術』木下是雄/『ビブリア古書堂の事件手帖 3 栞子さんと消えない絆』三上 延/『楽園のカンヴァス』原田マハ
以上、54冊でした。

で、この『楽園のカンヴァス』。
今年読んだ本の中で、ベスト1です。すごくいいです!


楽園のカンヴァス
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原田 マハ
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2012年7月10日火曜日

『ビブリア古書堂の事件手帖3 ー栞子さんと消えない絆ー』(三上 延)読みました。


ぼくには本を買うときのジンクスがあります。
上下とかの分冊になっているものは、まとめて買わない。
上下だったら最初に上巻だけ買って
読み終わってから下巻を買う。
シリーズものだったら1巻目だけ買って、
それを読んでから順番に次巻以降を買っていく。

どういうわけか、このジンクスを守らないと、
つまらない本に当たっちゃうんです。
その買い方を守っていれば、
全部が面白い本になるとは限らないけれど、
守らないときのハズレ率は著しく高い。
まとめ買いはハズレる。不思議です。

で、この『ビブリア古書堂の事件簿3』。

シリーズものの3巻目です。
2巻目の発売前に1巻目を読み、
その後は順番に読んでます。
発売時期とほぼ同時進行で読み進めているので、
ジンクスは破られていません。
だからってことではないんですが、
イイです。この本。

3巻目をまだ読んでないとき、
友だちにイイよってすすめたんだけど
3巻目も大丈夫でした。裏切られてません。

ちまたの噂ではかなり売れてて
人気が高いとのことなので、
最近では珍しい
くの評価と世間の評価が一致した本です。

このまま、新刊が出るたびに買うようにして、
ジンクスを破らないようにしよっと。

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)
三上延
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2012年7月6日金曜日

『理科系の作文技術』(木下是雄)読みました。


最近、昔読んだ本をもう一度読むことに、
あまり抵抗を感じなくなっています。
少し前は、
それまで見たことない新しい世界だけを
求めていたんです。
だから、既読の本に目を通すのは、
時間がもったいないって思ってました。

でも、もう一回読んでも、
知らなかった世界触れることが、
あるんだなって、
だんだんわかってきたようです。

そもそも、ぼくのへなちょこ頭脳では、
一回の読書だけで、その本を理解するのは無理。
これからは、
少なくとも最初読んだときにイイって思った本は、
なるべく読み返すようにしよっと。

で、この『理科系の作文技術』。

読み返し用の積ん読本棚に、
真っ先に入れたい本でした。

文章の書き方を教えるノウハウ本は、
これまで何冊か読んでいますが、一番ですね。
今まで読まなかったことが悔やまれます。
読んだあと思わず
「お前は勉強不足だ」と自分に言っちゃったほど。

で、しばらくして、もう一回読んで、
もう一回、自分にカツを入れるようにします。 

理科系の作文技術 (中公新書 (624))
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2012年7月5日木曜日

『中庭の出来事』(恩田陸)読みました。


記憶が抜けるのか、時間が抜けるのか、
それとも空間を突き抜けるのか。
気がついてみると、
別の場所にいることがあります。

この現象、
走っているときや、自転車に乗っているときなど、
自分で運動しながら
継続的に移動している最中に、
ごくたまに起きるんです。

いつもはつらくてへーへー言いながら
のぼっていく坂道の手前で、
「あー今日もこの坂道か……」
と考えながら走っているとき。
なんかふわって感じがして、
あれっと思ってわれに返ると、
もう、そのつらい坂道は後ろのほうに過ぎてる。
へーへー言った覚えもないんです。

ゴールまでの時間を確かめてみると、
いつもと変わりはない。
なので、時間や空間を飛び越えるような
超常現象ではなく、
きっとぼくの頭の中の回路が気を利かせて、
つらい状態を感じさせないようにしてるんだ、
と自分では解釈しています。
とはいえ、この感じ、何ともいえず不思議です。

で、この『中庭の出来事』。

何ともいえず不思議です。
それなのに、ストーリーは明瞭。
中には不思議な世界をみせてはくれるのに、
物語のスジが全然わからなく
なってしまう本があります。
けど、これはちゃう。
作者の恩田陸さんって、
すごく頭がいいんだなって思った本です。

中庭の出来事 (新潮文庫)
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恩田 陸
新潮社
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2012年7月2日月曜日

『かわいそうだね?』(綿矢りさ)読みました。


文字を目で追いながら
頭の中で内容を理解していくってのが、読書で、
それが本なんですよね。当たり前だけど……。

本は、テレビとか映画とかみたいに
目の前に流されてくる映像を
受け入れればいいってもんじゃない。
脳みその中で目の前に示された内容を
自主的に取りにいかなきゃいけない。

まあ、普通はそうなんですけど、
どうやらぼくには、
そうじゃない本がたまにあります。

読んでいる途中で、
文字を意識しなくなって、
テレビとか映画とかみたいに、
じゅわんじゅわんって頭の中に入ってくる本。
ページをめくっている指の動作も
忘れちゃってる感じの本です。

で、この『かわいそうだね?』。

まさしく読書してる感じがしませんでした。
これって、いい本なんだなあって思います。
みむさん、いい本を教えてくれてどうもありがとう。

……でもね、
この作品世界にはまりすぎるのは、
ぼくにはまだ少し怖い気がします。
もうしばらく、
文字を感じる本で修業を重ねたほうがいいかなって。

かわいそうだね?
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綿矢 りさ
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