物語の始めと終わりとで、
主人公を比較したとき、
必ず何らかの成長がないとダメ。
──これ、映画学校の学生時代、
脚本を書く授業で教わったことです。
でも、
ぼくはあまのじゃくです。
だから、
「主人公が成長しなくても、
面白いストーリーはできるんじゃないの」
なんてフラチなこと考えちゃったんです。
そんじゃあってことで、
試しに、成長もなく、
何も変化しない主人公を立てて、
短いお話をつくりました。
たしか、ショートストーリーをつくる宿題でした。
(自分で書いたものなのに、内容はまったく忘却。
ただ主人公を成長させないようにしようっていう
アホな企てだけが記憶に残ってます)
そうやって書いた宿題を提出すると、
やはり見事にダメ出し。
当たり前なんですけど、
成長がないことを、どんぴしゃで指摘されました。
そのあと、自分で読み返してみても、
全然ひとかけらも面白くなかったこと、覚えてます。
で、この『月の影 影の海(下) 十二国記』。
主人公、完璧に成長してます。
映画学校の先生の教えは、正しい!!
月の影 影の海(下) 十二国記 (新潮文庫)
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小野 不由美
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