2023年9月28日木曜日

『老人賭博』(松尾スズキ)読みました。


さっきまで、この前にある
『ブラック オア ホワイト』の
感想文もどきを書いていて
「ふーっ、なんとか文字埋まった」
と席を立ち、トイレに行って、
ついでにベランダに出てタバコを吸って、
パソコン前に戻ってきたら、
(その間約10分)
モニターに辞書ソフトの画面が
表示されていたんです。

あんなポンコツ文章をつくるのにも、
何回か辞書ソフトは使ったから、
そのままウィンドウを
出しっ放しにしていたのはわかります。

「飛び飛び」だとか、
笹沢左保さんのウィキペディアに出てきた
「股旅」なんて言葉を調べた覚えはあるんです。

でもね。
表示のウィンドウに検索されてるワードは
「レントゲン」だったんです。

それ、数十分前の記憶をどんだけたどっても、
文脈や調べたサイトなんかから連想される文言を
どれほどつたっていっても、

あの骨を撮影する機械やら、
それを発明したドイツの物理学者の名前やらを、
その検索窓に入力したとは思えない。

ソフトのバグで、なんらかのランダムな言葉が
自動的に検索されるなんてことは
これまで1度もないし、
そんな不具合聞いたこともない。

なんなんでしょ。レントゲン。
お前、脳みそ変だから、
一度、頭の骨にX線あてたほうがいいよ、
と霊的な何かが伝えているのでしょうか。

で、この『老人賭博』。

この前読んだ同じ著者さんの
『クワイエットルームにようこそ』と同様の印象でした。
絶賛される方も多くいるのに……。
やっぱ、ぼくの頭はレントゲン検査が必要かもしれません。




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2023年9月26日火曜日

『ブラック オア ホワイト』(浅田次郎)読みました。


ここのバックナンバーをたぐっていけば、
いつ頃だったかはっきりすると思いますが、
時期を特定してもそれほど意味はないし、
調べるのも手間かかるしってことで、

数年前、
笹沢左保さんの「木枯し紋次郎」シリーズに
はまって5〜6冊続けて読んだときがありました。

でも昔の小説なので
新刊書店には十数巻揃っているはずの文庫が
歯抜けの飛び飛びの巻しかなく、
ブックオフのサイトでも在庫なしになっていて、
手に入るものだけ楽しんだあとは、
いつの間にか忘れちゃって、
古本検索などをして探すことさえ
しなくなっていました。

それがこの前、
笹沢さんは紋次郎みたいな時代物だけじゃなく、
ミステリーとかの現代小説も
たくさん残しているすごい作家なんだと、
今さらながら知り、
それなら簡単に手に入る作品もあるんじゃないかと、
検索かけてみたら、すべてとはいわないけれど、
それなりに見つかりました。

でもね。
そうなんですけど、ちと足踏みしてるんです。
ジャンルが違ったら、
紋次郎的に楽しめるかどうかが不安で、
失敗だったら嫌だなと思って。

で、この『ブラック オア ホワイト』。

浅田次郎さんの作品。浅田さんの時代物は
どれもドンピシャの好みなんですが、
この現代物はそこまでピタッときませんでした。
それでも笹沢さんの現代物も試してみようかな。




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2023年9月22日金曜日

『ローズマリーのあまき香り』(島田荘司)読みました。


よく書籍の広告とかで
「イッキ読み必至!」
なんて宣伝文句が使われます。

ほんとにそうならいいですよね。
食べるのも寝るの も忘れて、
作品に没頭して「あー面白かった」
って本を閉じられる。

最近、そういうのめり込み物語にご無沙汰です。

だいぶ昔だけど今でもよく覚えているのは、
ジョン・アーヴィングさんの
『ホテル・ニューハンプシャー』。

休みの前の日から読み始めて、
ちょっと寝て、本を片手に朝ごはんを
かき込みながらページをめくり続け、
昼食は忘れてそのままどっぷりつかり込んで、
ほへーって腑抜けたようなため息つきながら
裏表紙を閉じたときには、
部屋の中は薄暗い夕方になっていました。

そのとき膀胱がパンパンになっているに、
ようやく気づき、トイレに行こうと思ったら、
家族の誰かが床に広げたままの新聞があり、
そこにこの本を原作にした映画の広告が載ってて、
それ観ずして何を観ると、
そのまま劇場に走りました。
トイレは済ませてからですが。
なお、映画はそれほどじゃなかったな。

で、この『ローズマリーのあまき香り』。

事件の真相がわかるほんの手前で、
「明日にしよ」って寝てしまいました。
イッキ読みできず、ごめんなさい。




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2023年9月20日水曜日

『52ヘルツのクジラたち』(町田そのこ)読みました。


何の本をつくっているときか忘れたんですが、
悪だくみとか陰謀とか、
はかりごとだとかという意味の言葉が、
やたらと出てくる原稿を書かなくちゃいけなくて、

同じ内容を繰り返さなきゃならないけれど、
同じフレーズを使っては、
「こいつ手抜きしている」と
思われるのは目に見えているので、

類語の辞書だとか、似たような単語を
だだーっと並べて表示しているサイトなんかを
ぐりぐり力技で巡り巡って、
なんとかしっくりくるのを当てはめながら
文章をつくっていきました。

でも、そうやってごりごり
はめ込んでこさえたものには、
やっぱり無理があったようで、

奸計、狡計、姦謀など普段は見慣れない熟語は、
(ちなみに読みは頭から
「かんけい」「こうけい」「かんぼう」)
担当の編集の人が、
ことごとく「悪だくみ」に修正するよう
校正刷りに赤ペンをビシバシ入れてました。

どんな理不尽な修正依頼でも、
疑問一つ口にせず、素直に従う小心者のぼくは、
もちろんその赤ペン文字に
ひとかけらの反情も示すことなく、

文字選択→悪だくみ入力→
行数増えればレイアウト調整と
ロボットのように作業をこなしていったのでした。

で、この『52ヘルツのクジラたち』。

いい本ですね。よかったです。
難しい言葉はほとんど見当たらず、
読みやすいやさしい文章が素敵でした。
すみっこつついて、ほんとにあえていえば
「贖罪」ってのがあるけど、
これはOKでしょ、ねっ編集さん。




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2023年9月14日木曜日

『コミュ力は「副詞」で決まる』(石黒圭)読みました。


それまで使っていた日本語入力プログラムの
メーカーが店売りのパッケージはやめて
ネット販売だけにしてから、
パソコンにもともと入っている「日本語」って
ガチな名前のソフトを使っています。

それ系の雑誌などで、
「日本語」も変換機能が進化して
文章をつくる仕事でも十分対応できるとかって
レビューをちらちら見かけたので。

ネット通販が苦手で
クレジットカードも怖くてほとんど使えず
たぶん10年以上利用金額はゼロなのに
年会費だけ払っているぼくは、

どんなに変な挙動があろうと、
それ系雑誌の言葉を疑わないようにと
脳みそに言い聞かせ、
この文章も「日本語」で入力しています。

それでもたまに、なぜ、とつぶやく瞬間もある。

「じんるいがくしゃ」の入力で
「人類学車」ってどうなの。
「学車」を辞書で調べちゃったじゃない。
載ってないよ。

で、この『コミュ力は「副詞」で決まる』。

「こみゅりょく」は一発で
「コミュ力」に変換できました。




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2023年9月12日火曜日

『異能機関(下)』(スティーヴン・キング)読みました。


推理小説の解説なんかでたまに見かけるのが
「フェア」って言葉です。

「犯人はお前だ!」の場面に到達する前に、
謎解きのヒントや仕掛けのもとは
全部読者に見せておく。
「てへへ実はこうだったのよ」みたいな
後出しジャンケン的なことはしない。
それを「フェア」な作者というようです。

作る側にしてみれば、
いろいろ隠しておいて、
最後の最後でどかーんと開陳するほうが、
びっくり効果が高いだろうと考えたり、

クライマックスの謎解きと
先に出しておいた仕掛けに矛盾が出にくくなる
なんて利点があったりするから、いいかもしれないけど、

読み終わって面白く感じるのは、
やっぱフェアな作品です。

それと同じように、
背中がこそばゆくなってくるのが
(前にも言ったかもしれないけど)
じらしです。
「太郎はある作戦を花子に告げた」
とか前振りして、「ある作戦」の内容には触れずにいる。

「知りたいでしょ、でも今はまだ言わない。
 あとのお楽しみ」みたいな。
ドラマ作法の定石の一つなんだろうけど、
できればやめてほしいですね。こそばゆいから。

で、この『異能機関(下)』。

推理小説じゃあないけど、
フェアなつくり方してるなと感じました。
じらしもなかったし。
キングさんすごいな、何歳なんだろ。




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2023年9月7日木曜日

『クワイエットルームにようこそ』(松尾スズキ)読みました。


自分ではそれほどとは思っていないのですが、
「本をたくさん読んでいて、すごいね」
なんて言われたことがあり、その人が
「どんな本が好きか当ててみようか。
 きっと、余白がぜんぜんなくて文字びっしりの本で、
 ぶ厚くてずっしり重いヤツだろ」
と予想してくれたんですが、

残念ながら、
ぼくはその期待に添うような読書家じゃなく、
やたら改行が多くてページの下半分は白っぽいような、
しかも手に持っていると疲れてきちゃうので、
なるべく薄っぺらな軽いのがいいんです。

それだと、1冊はすぐ終わるから、
ここに書くネタも涸れないで済むし。

だから、本をたくさん読んで「スゴイネ」などと
尊敬されるような人ではまるでない。

そのスゴイネ人は、文字詰め詰めの、
高いところの物をとるとき
踏み台につかえそうな厚みがあるザ・書物が
好きなんだろうことはわかるけど。
予想と違っててごめんなさい。

とはいっても、
薄いものが面白い本である確率って、
ぼくの経験上、低い。
面白いのが読みたいんだけど、
ツメツメどっしりは嫌だしな。悩み所です。

で、この『クワイエットルームにようこそ』。

今までのぼくの経験に当てはまった感じですね。
好みにずっぽしとはなりませんでした。
もう一冊、同じ作者の本を入手したので、
もう少ししたらそっちを試してみます。




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2023年9月5日火曜日

『異能機関(上)』(スティーヴン・キング)読みました。


会社の仕事で使っている表計算の
エクセルのファイルで、
1カ月に1度だけ開くのがありまして、

さっき、そのアイコンをダブルクリックして、
「うりゃ、さっさと片づけるぜ」
と勢い込んでマウスをカチカチしたんですわ。

でも、
そのときの荒すぎたぼくの鼻息が怖かったのか、
すんなり開いてくれんのです、ファイル君。

アイコン上で丸型レインボーがくるくる回って、
いつまでたっても回転をやめず、
しょーがないからソフトの状態調べたら、
「反応していません」などと表示されていて、

でも、中身を見ないと次の作業にも移れないので、
エクセルファイルでも大丈夫っていう
マックのナンバーズってソフトで開いてみたんです。

すると、なんのひっかかりもなく中身が見れて、
とりあえず、そこにある数字を使って
次の仕事を進めました。

その後、ワードでもやってみたら、
なんちゃら変換とかの表示は出たけど、
それでも開けて、
結局使えないのは本家本元のエクセルだけなんです。
どうしよ。このファイル君。
これからも月1イチで必要なんですけど。

で、この『異能機関(上)』。

やばっ。
この本すごく面白かったのに、
1ミリも関係ないエクセルの話で
ここまで埋めちゃいました。
すみません。




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