2022年12月27日火曜日

『べらぼうくん』(万城目学)読みました。


その分野に精通していないからこそ、
わかりやすい本がつくれる、
と勝手に思っているぼくなので、
余裕のあるときには
ジャンルを問わずどんな書籍の制作も
ほいほいと請けてきました。

高校の先生向けに、
生物の教科書に沿って教える
ポイントを並べたガイドブックなんかも
つくったなあ。

生物つながりでいえば、
シロアリ駆除のノウハウ本とかも。

そんな仕事の中に、
シェイクスピアの戯曲を
紹介する書籍がありました。

精通していないからこそ、
自分が理解できるように
徹底して噛み砕いてつくったら、
結構評判がよくて、
よかったなあと思ってたら、

テレビ番組でシェイクスピア解説者として
出演してくれないかって誘いがきて、
いやいや精通してないですからと、
丁寧にお断りしました。
あんとき無理を承知でうんって言ってたらと、
ときどき思います。

で、この『べらぼうくん』。

作者の万城目さんも、
コメンテーターのオファーがあって
断ったと本の中で言ってました。
ワイドショーでの万城目さんも見てみたいなと、
ときどき思います。




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2022年12月22日木曜日

『射精道』(今井伸)読みました。


自分で書いたものであっても、
記した内容は右から左へ忘れていくのが
ぼくの常態なんですが、
ときどきその通常ルールを
逸脱することもあるんです。

3年近くも前に
(検索をかけてみて、経過年数がわかって、
 そんなに前だったのかと驚きました)
この感想文もどきブログでいったことも、
なぜか思い出せちゃう逸脱物件でした。

新刊の本に挟んである出版社のチラシの件。
同時期発売の作品を
「今月のラインナップ」とかいって
並べて印刷してる小さいペラペラの、
よく栞代わりにするやつです。

そこでは、
チラシにある作品の並び順は
誰がどうやって決めるのだろう
って問題提起したんです。

そのとき読了した藤井太洋さんの小説のほうが、
チラシ内トップ扱いで
でかでかとスペースをとって紹介されていた
某作品よりも面白いのに「おかしくない?」って。

そういうの、よくあるんです。
ぼくが面白そうと思ったのは、
みんが面白くなくて、
みんが喜ぶのはぼくにはつまんなくて
みたいな。

で、この『射精道』。

みんなは関心を寄せないだろうなと思ってたのに、
結構売れているみたいですこの本。
チラシで大きな扱いだったのかな。




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2022年12月20日火曜日

『へろへろ』(鹿子裕文)読みました。


本を読んでいて、
その物語の中に出てきた別の本や、
巻末の解説で紹介されていた
別の作家さんの作品が面白そうで、
次はそっちを読んでみる
って例は結構あります。

本を選ぶときの5分の1くらいは、
そういう感じでリストに書き留めたものです。
(あとの5分の4はメディアで紹介されていたり、
 広告だったり、ネットの書評だったりで
 興味がわいたもの、または好きな作家さんの新刊です)

そういうのは大抵、
今まで知らなかった人の書いた作品です。
それをきっかけに、
もしや新たなお気に入り作家が増えるかもしれない、
なんて期待でわくわくしながら、
本屋さんの棚から抜き、レジに持っていくんです。

それとは逆に、
新しく読んだ本の中に、
既読の作品が出てくるときもある。
でも、そんなときは、
「ああ、それ読んだな」くらいで
スルーするのが通例になっていました。

で、この『へろへろ』。

この本読むのは確か3回目。
少し前に読んだ『シンクロと自由』の中に出てきて、
今回はスルーせず、読み返しちゃいました。
面白かった。




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2022年12月15日木曜日

『三体X 観想之宙』(宝樹)読みました。


ワサビは緑っぽい色、
和カラシは黄色っぽいおうど色、
しかもチューブのラベルには
きちんとそれぞれの名前が書いてあるから、
幼稚園児でもない限り、
いや幼稚園児であっても、
しっかり確認すれば間違うわけはないんです。

それなんで間違うんでしょうかね、ぼく。

刺身を食べようと思ったら、
普通はワサビを溶いた醤油につけます。
それをなぜか、
冷蔵庫からカラシのチューブをとってきて、
目の前で絞って出し、醤油まで垂らして、
溶きまでして、その段階でも気づかない。

おいしそうな短冊状のイカの刺身を
2、3切れ箸でつまみ、
そこにしゃらしゃらとひたしても気づかない。

箸を口元に運び、もぐっとした瞬間に、
あれ? と思って、このイカ傷んでるかなどと、
頭の中にはてなマークが浮かんで、
この味はワサビじゃねーとわかって、
チューブをよくよく見て、
初めて気づいたんです、このあいだ。
あーあ、老化現象かな、これも。
って、たそがれつつ、
意外とカラシでもOKじゃん、
なんて思っていました。
強がりとか、ごまかしじゃなく。

で、この『三体X 観想之宙』。

本屋さんに持参した購入本リストには
『老神介護』と『流浪地球』書いてありました。
家に帰ってカバンから出したら
『老神介護』と『三体X』でした。
面白かったからいいか。
強がりとか、ごまかしじゃなく。




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2022年12月13日火曜日

『殺しへのライン』(アンソニー・ホロヴィッツ)読みました。


少し前に読んだ、小説の書き方の本では、
読者を引き込むには謎を入れないと
ダメだといってました。

謎、ミステリーの要素ですね。
こんな殺し方、どうやったんだろうとか、
誰にも恨まれるような人じゃない
って書いてあるのに
何で殺されちゃったんだろうとか。

わからないことを、
わからないままにしておくのは
確かに気持ちが悪く、
わからないことをわかりたいって欲求が
ページをめくらせるんだろうと思います。

ただ、その一方で、
謎解き要素などまったくなくて、
あったとしてもしょーもないトリックだったり、
仕掛けがあちこちほころびていて
ツッコミどころ満載だったりしても、
そんなのは気にせず、
ゴクゴクバクバクと読み進められる本もあります。

ぼくの場合、
おバカな登場人物がおバカをしているストーリーだと、
ゴクバク読みができる傾向にあるようです。
それと、噛み合わないけど、
なぜか前進していくセリフのやりとりがあるとき。
笑いの要素ってことかしら。

で、この『殺しへのライン』。

作家と探偵が登場するシリーズの確か3作目。
謎は出てきました。
それでページをめくる力はわきました。
ただ、もう1つの「笑いの要素ってことかしら」は、
ぼくには少し不足でした。




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