2023年10月24日火曜日

『ブラウン神父の童心』(G・K・チェスタトン)読みました。


シュールな夢をたまに見ます。
そんなに頻繁ではなく
年に3、4回ってとこでしょうか。

ふだん見るのは、ほとんどが、
パソコンが故障して締め切りに間に合わず
あたふたしているとか、
ランニング中に犬にほえられびくついているとか、
現実の体験がもとになってる。

でも、忘れた頃に
「そんな映像ってかストーリー、
 どっからパクってきたの?」的なのが
睡眠時の脳内に出現するんです。

例えば、
天使が肩に乗ってきて「大丈夫、泳げるよ」
とささやき、指をパチンと鳴らすと、
ぼくの全身がいきなり発火。
炎に包まれ倒れたけど、
そこは道路なのになぜか泳げて
走るクルマもスイスイ追い越し、
息継ぎもなしいで進める、とか。

滑走路になぜか餃子が置いてあって、
着陸する飛行機の先端が開いて
パクッとそれを食べる。
すると狩猟用のトラバサミのワナが
バチンと閉じて飛行機の鼻先をくわえこむ、とか。

それより少しシュール度は落ちるけど、
ついこの前は、
高い塔にある出窓から下をのぞいていると、
地上にいたお姫様がおもむろに
スマホを取り出し塔の写真を撮ろうとする。
でもそこにぼくが写り込んでしまうと、
謎の理由(夢だけに何の理由かわからない)があって
彼女は殺人犯と見なされ処刑されてしまう。
それがわかっているのに
ぼくはピースしてポーズをとってる。

で、この『ブラウン神父の童心』。

お姫様のシュール夢は、
この本を読んだ翌日に見たものです。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2023年10月19日木曜日

『百鬼園事件帖』(三上延)読みました。


同一のモノを示すにしても、
同じ言葉はなるべく使わないで
表現していくのが書き手としての心得だと、
まだぺーぺーの頃、先輩に教えられました。

そのアドバイスは
いまだに守っているつもりなんですが、
ついつい気づかぬまま使っちゃうことがある。

今も、「先輩に教えられた」のあとで
「その教え」と書いて、
おっといけねーぜと思い直し、
後者の「教え」を「アドバイス」に
変えたところです。

さらに同じこと言わなきゃいけないときには
「助言」とか「訓示」とかにしないと…
なんて考えるわけですわ。

もう1つ言えば、
この文章の冒頭は「同一のモノ」になってるけど、
それは今読み直して書き換えた言葉なんです。
最初は「同じモノ」にしてた。
それに続く読点の直後に「同じ」が出てくるんで、
おっといけねーぜと修正しました。

ほんでもって
「おっといけねーぜ」はこれで3回目。
なぜか知らねど、一度出したフレーズに
どうしても引っ張られて、
その語句を連発させてしまうケースがあり、
それもまあ良しかなと納得したりしなかったり。

で、この『百鬼園事件帖』。

この著者さんの過去作とは結構違うような気がして、
きっと内田百閒作品に引っ張られてるからだと
思ったり思わなかったり。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2023年10月17日火曜日

『バイバイ、エンジェル』(笠井潔)読みました。


1冊読み終えたらその3日後には
まったく内容を覚えていないという
得意技を持つぼくですが、

ストーリー全体ではなく、
どうでもいい些細なシーンやセリフ、
エピソードなんかで、
頭に残っているものは結構あるんです。

せっかく残るんだったら、
人生訓になる薫陶的な言い回しや、
感動的な場面とかだったらいいんですが、
そうではありません。

作品は忘れたけど京極夏彦さんの小説で出てきた、
ハンカチの中にやたらと痰を吐き
それをじーと眺めるという行動を繰り返す老人だとか、

本じゃなく確か新聞記事だけど
80才のおばあちゃんがシャッキシャキの
若者言葉でやりとりしていた会話文だとか、

万城目学さんの最近の短編に出てきた、
京都の暑さには一人の例外もなく負ける
っていう表現とか。

犯人探しみたいなミステリーものだと、
予想が外れたときは結構覚えている。
「おっ、このシーンはきっと
 謎解きのヒントが隠れてるな」
みたいに感じて、
脳みそ海馬に一時留め置かれるけれども、
それが当たって
「やっぱり、そうだった。
 ぼくもなかなかやるもんだ」と思ったら、
その手がかり場面のことは、
タツノオトシゴみたいな海馬くんが
ごくんと飲み込んで跡形もなくおつむの中から消去。
でも、謎にはひとかけらも絡むことなく、
まったくの勘違いで肩透かしされると、
多くは記憶に残る。

で、この『バイバイ、エンジェル』。

記憶に残るシーンが1つありました。
でも、あまり謎解きに絡まなかっけど、
あのデートの場面は、
なんか意味ある気がするんだよな。
もう1回読んでみよっと。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2023年10月11日水曜日

『八月の御所グラウンド』(万城目学)読みました。


出身高校のバドミントン部で
年に1度OB会があって、
何十年も参加し続けています。

そこでは毎年、
お遊びの試合をするのですが、
やる度に思うのが
「弱くなったなあ」ってこと。

卒業から40年以上たち、
当たり前におとろえているから、
当たり前に当たり前なんですが、

スマッシュなんかは
シャトルの羽根の上に
ハエがとまって休めるくらいの
スピードにしかなりません。

現役の頃は
打った瞬間にバッシーンって音がして、
レシーブする相手のラケットに貼ってある
ガットを突き破っちゃうくらいの
威力があったのにな(だいぶもってます)。
弱くなるもんですね、月日がたつと。

で、この『八月の御所グラウンド』。

なぜでしょう。
読後「弱くなったなあ」
ってつぶやいてました。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2023年10月5日木曜日

『高瀬庄左衛門御留書』(砂原浩太朗)読みました。


前にツイッターでつぶやいたことなんですが、
あれは140文字制限があるから
ぎゅぎゅっと押しつぶした内容になってしまい、
伝わりきれていないかもと思い、
ここに引き伸ばして書いてみます。

日課のランニング通勤で
へろへろ走りしているときでした。

場所は、
それでなくても狭い歩道の両端に、
電柱と街路樹が門柱みたいに並んでいて
人がすれ違うのがやっとのトコ。

その狭き門に差し掛かったとき、
後ろから来たチャリが、ぼくの横をすり抜けて、
すすっと歩道の真ん中に寄り、
すぼまった箇所を走り行こうとしました。

後部の子ども席に背の高いフードがついた、
ぼくの目の高さほどもある強化版電動ママチャリです。

そのハイパー自転車が、
街路樹の枝にひっかかったのかバランスを崩し、
倒れそうになったんです。

ぼくは慌てて後ろからフードの両側をつかみ、
うりゃーとチャリの体勢を立て直し、
そのまま進めるよう、
これまたうりゃーと前に押し出したんです。

するとその強化二輪は
何ごともなかったように
すすーっと走り去っていきました。

ママさんも無反応。

たぶん
「ちょっと段差があったけど、
 私のチャリテクなら楽勝よ」
くらいの気分だったんじゃないかと。

ぼくのやったことは気づかれないままだったけど、
それがなんか心地よかったです。

で、この『高瀬庄左衛門御留書』。

読んでいてなんか心地よかったです。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2023年10月3日火曜日

『文系のためのめっちゃやさしい三角関数』(監修:山本昌宏)読みました。


ぼくは昔、工場やビルなどに
電気の設備を売り歩く
営業の仕事をしていました。

そのとき知ったのが、
電気工事の指導をしたり、
定期的に点検して不具合がないかを
チェックしたりする技術者さんのことです。

国家試験があって合格した資格取得者じゃなければ、
その仕事はできない専門家の人たちです。

お客さんのいうことを聞きながら、
そうした技術者さんの指摘にも従い、
実際の工事をする人にもあれこれ気をつかうような
営業の仕事をやってると、
隣の芝は青く見えるのたとえ通り、
「技術者さんはいいな」などと
実際の大変さを知らないにもかかわらず、
思ったりする。

それだけじゃなく、
「どうせなら自分で資格とっちゃお」なんても、
思ったりする。

んでもって、
その頃はネットなんてないから、
本屋さんに行って資格試験の参考書なんかを
見たりする。

すると、
暗号みたいな数式がずらーっと並んでいたりして、
それ無理、と納得する。

で、この『文系のためのめっちゃやさしい三角関数』。

たしかあのとき見た参考書に
三角関数が出てきたような気がしたので、
今さらながら読んでみました。
やっぱ、無理。




**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************