2021年4月27日火曜日

『アルカトラズ幻想(下)』(島田荘司)読みました。


もうなんやかんやで
10年以上前になるんですが、
その頃はえんやこらと
チャリンコ通勤してたんです。

当時の自宅から会社までの距離は、
10キロほど(今は5キロほど)です。

ママチャリよりは少しスポーツちっくな
マウンテンバイク。
通勤に使っていたときには、
しょっちゅうサイクルショップに行って、

握りに力を入れすぎるからなのか
すぐへたれてくるグリップをたびたび新調したり、
奮発して1万円ほどもするサドルに付け替えたり、
定期的にチューブやタイヤ交換したりと、

モノを大切に扱わないぼくとしてはめずらしく
結構メンテしてたんです。

ほんで、その自転車、
今でもたまに使います。

買った時期は正確には覚えていませんが、
マウンテンくんはもう20年選手になるでしょう。

ほんで、日々の通勤で使わなくなった今では、
まったくメンテしてません。
(いや、タイヤの空気はときどき入れます)

すると当然あちこちに不具合が出てきます。
一番困るのは、
ペダルを踏む足に力を入れ過ぎるたとき、
チェーンがギアの周りを滑って空回りすること。
それでも無理くり、
ガリガリ音を立てながら走らせているんです。
ごめんなさい、マウンテンくん。

で、この『アルカトラズ幻想(下)』。

読書中、無理くりのガリガリって音が
聞こえてくるような本でした。




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2021年4月22日木曜日

『人新世の「資本論」』(斎藤幸平)読みました。


新聞のコラムに書いてあったこと。
作家の川上弘美さんの短い文章でした。
(小説作品は未読です。すみません)
朝刊だと天声人語とかのスペースにあたる
夕刊のコーナーだったと思います。

川上さんがどこかに連載していたエッセイを
まとめて本にするとき、
あらためて自分の文章を読み直して
手を入れていくと、

「実は」って言葉が多用されていて、
恥ずかしくなったというエピソードでした。

特に自分についての何かしらを
説明するとき使う「実は」が
見苦しいと感じられたようで。

人は自分のことを、
そう思っているかもしれないけど
「実は」違うんですよ、みたいな使い方。

だけど、そもそも人は
自分のことにそれほど関心をもっていないだろう。

「それじゃあ自意識過剰じゃないか」
とは書いてなかった気がしますが、
まあそんな意味でしょう。

それ読んで、
ぼくも気をつけようと思いました。

そんで、
実は、ぼくもなるべく多用しないように
気をつけている接続詞が、実は、あるんです。

「だからこそ」です。

使わないようにしようって理由は
自分でもようわからんのですが、
他の人の文章にこの言葉が出てくると、
なんかそわそわむずむずしてくるんです。
だからこそ、実は、ぼくはなるべく使わないでいたいなと。

で、この『人新世の「資本論」』。

そわそわむずむずの言葉がたくさん出てきました。




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2021年4月20日火曜日

『立つ鳥の舞 くらまし屋稼業』(今村翔吾)読みました。


何日か前、高校野球の結果を、
夜のニュース番組内で伝えていました。
確か決勝戦とか言っててスポーツコーナーの
トップで紹介していました。

野球もそうだけど、ほかの人がやっているスポーツは、
全般的にあまり関心がないので、
熱心に観たわけじゃないんですが、
(だから、優勝校の名前も覚えてない)
そのときは「おっ、なんかいいな」って感じたんです。

何がよかったかっていうと
最初に結果を伝えてくれたこと。

「高校野球の決勝戦で何とか校(名前、覚えてません)が
 勝って優勝しました」みたいな感じで始まり、
その次に試合開始からの流れを追って、
見せ場なんかをちらちら出して、
球児のやったーって顔を映して勝利者インタビュー、
アナウンサーがまとめて、次のニュースになりました。

いつも観ている感じだと、
(熱心に観ているわけじゃないですが)
もう終わっている試合なのに
結果はあえて言わないで、
視聴者をじりじりさせて、
最後にやっと教えてくれるって流れです。
そこにどうも作為を感じてしまい、
むずむずしてたんです。
それがなかったからよかったなと。

で、この『立つ鳥の舞 くらまし屋稼業』。

ちらほらむずむずしました。
むずむず好きな人にはオススメです。




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2021年4月15日木曜日

『アルカトラズ幻想(上)』(島田荘司)読みました。


くりぃむしちゅーの有田哲平さんに
似ていると言われることがよくあります。
テレビなんかで見かけると、
自分でも同系列だなと思ったりします。

いやまあ、それはどうでもよくて、この前、
くりぃむしちゅーさんのバラエティ番組に
『推し、燃ゆ』(未読です)で
芥川賞を受賞した宇佐見りんが出演していました。

そこで作品中の
〈推しを推すことがあたしの生活の中心で絶対で、
 それだけは何をおいても明確だった。中心って
 いうか、背骨かな〉
という文章が紹介され、この「背骨」の比喩が
素晴らしいとほめられていました。

うーん、なるほど。読んでいないから
ホントは何も言っちゃいけないんだろうけど、
読んだとしたら、ぼくもお気に入りフラグを
立てる箇所かもしれません。

新聞や雑誌の記事とかビジネス書なんかでは
気にならないんだけども、フィクションでは、
文章の中に入っている言葉の選ばれ方で、
好き嫌いが分かれてしまうことがたまにあります。

(一方でそんな細かいことはどうでもよくて、
 内容がわかりやすく伝われば表現の美醜に
 こだわるべきじゃないと考えたりするけど)

お気に入りとは逆の苦手フラグをいうとしたら、
セリフの中に堅苦しい2字熟語が
乱用されてるときとかになるかな。

で、この『アルカトラズ幻想(上)』。

苦手フラグ満載でこれまでの読書遍歴からすると
好みじゃないハズなんだけど、
なぜか面白いんだな、これが。
下巻が楽しみです。




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2021年4月13日火曜日

『殺しのリスト』(ローレンス・ブロック)読みました。


前にも言ったけど、
本はたいてい新刊で買います。

あとネットなんかの通販は
ほとんど使いません。
宅配の人にきてもらうのが
なんか悪い気がして気後れしちゃうんです。
(社会の仕組みに適合できてないのは
 自分でもわかってます)

そうなると、
読みたいのに絶版とかで
リアル新刊書店に並んでないものは、
古本屋さんで探さないといけないんだけど、
その労力をかけるのも
億劫でなかなかできません。

そういうぼくが、
これなら使ってもいいと思ったのが、
ブックオフさんの店舗受取サービスでした。

サイトで新刊書店じゃ出てない本を見つけたら
注文ボタン押して、
それを最寄りの店舗で買える仕組み。
(会社の数軒隣りにあるからすぐ行けるんです)
まだ2回しか使ってないけど、
これからたびたび利用すると思います。

で、この『殺しのリスト』。

その店舗受取した本です。値段は600円。
アマゾンで見たら古本が4冊出品されていて、
どれもなぜか1万円以上の値がついていました。
価格差も含め、よかったよかった。




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2021年4月8日木曜日

『トポロジカル物質とは何か』(長谷川修司)読みました。


法律の文章って難しいなと思ってたら
ネットに廃棄物処理法が特に難解と
書いてあったので、条文を検索したら、
まあそうでした。

しゅしゅっとスクロールして
出てきた文章をコピペしときます。

〈事業者は、一般廃棄物処理計画に従つて
 その一般廃棄物の運搬又は処分を他人に
 委託する場合その他その一般廃棄物の運
 搬又は処分を他人に委託する場合には、
 その運搬については第七条第十二項に規
 定する一般廃棄物収集運搬業者その他環
 境省令で定める者に、その処分について
 は同項に規定する一般廃棄物処分業者そ
 の他環境省令で定める者にそれぞれ委託
 しなければならない。〉

それでもまあ
わかる人にはわかるんでしょう。

で、この『トポロジカル物質とは何か』。

本だからスクロールできないけど、
ぱらぱらめくって、
指を突っ込んだ部分から引用します。

〈トポロジカル表面電子状態が超電導になった場合、
 そのクーパー対が偶パリティか奇パリティか区別
 できないことになります。〉

この文章、不思議なことに、読んでいる途中だと、
ぼくのポンコツ頭でも理解できちゃったんです。
とはいえ、今はもう忘れて、
なんのこと言っているのかわからなくなったけど。




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2021年4月6日火曜日

『宇宙の果てのレストラン』(ダグラス・アダムス)読みました。


ふー。何とか5本目にたどりついた。
実は4つ前の
『ヴァレリー 芸術と身体の哲学』から連続で
ペコペコと作文つくり続けているんです。
今この瞬間も。

その1本目を始める前のツイッターには
〈本を1冊読み終えるとタイトル、
 著者名などをエクセル表に書き込みます。
 そのあと仕事の合間を見計らって
 感想文(のようなもの)をつくり、
 その作文をストックしておき、順次ブログにあげます。
 その合間の見計らいが最近うまくできず、
 作文待ちが5冊にもなっちゃいました。
 ああ、早くやっつけたい。〉
って、つぶやいていたんです。

今が完全な合間とはいえない状況ではあるんですが、
やっぱやっつけておかないと、
力ずくでこじあけるための爪をひっかける隙間も
なくなるような気がして、
ならばひっかけスペースだけでもある間に
爪が剝がれてもいいからごりごり押し広げ
身体を滑り込ませてもがけばなんとかなるだろうと、
キーボードをペコペコし続けたら、
ここまで来られました。
むりくりにやったおかげで、
内容がニュートリノほどの質量しかなくなったけど。

で、この『宇宙の果てのレストラン』。

上に書いたのは、
あほらしくも高尚でもない駄文ですが、
この本はあほらしくも高尚でもある内容でした。




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2021年4月1日木曜日

『ニュースで読み解く ネット社会の歩き方』(塚越健司)読みました。


もしかしたら前にも書いたかもだけど、
脚本家で小説やエッセイなんかも
たくさん出している木皿泉さんのこと。

二人(夫婦)で一つのペンネームなので、
ひとくくりの「さん」の敬称でいいのか迷ったのですが、
ほかに思いつかなかったのでいいっすよね。

最近では『さざなみのよる』を読んで、
脱水症状になっちゃうんじゃないか
ってくらい泣かされました。

相当実力もあって人気も高いと思うんですが、
その木皿さん、ネットを使っていないと
エッセイに書いてありました。

たしか、以前は使っていたのに
「便利なことって、本当のところどうなの?」
って疑問に感じ、やめたんじゃなかったかな。

今の世の中では、
脚本にしても小説にしても
メールとかでネットを使ってやりするのが普通で
それ以外の方法は思いつかないほどなのに、
ファックスだけでなんとかしているようで、
ドラマの制作者とか本の編集者とかには
迷惑がられているだろうなと
自分(たち)も認識しているみたいでした。
どの本か忘れたけど、そのエッセイによると。

で、この『ニュースで読み解く ネット社会の歩き方』。

世の中ホントに便利になってるんだなってのが、
よくわかりました。
「便利なことって、本当のところどうなの?」
は抜きにして。




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