2020年9月30日水曜日

『殺し屋最後の仕事』(ローレンス・ブロック)読みました。


やっとたどり着いたと思ったトイレが
清掃中で使えなかったり、

今日は頑張った自分へのご褒美に
ちょっと奮発して
友達から聞いた美味しい高級店で
トロトロのビーフシチューにありつくぞと、
よだれを拭いながら
電車を乗り継ぎわざわざ出向くと
「都合により本日はお休みいたします」
の札が掛かっていたり、

おっしゃー、あと10行で
この紙面は完成だから、
みんながほれぼれするような
結びの文章で締めるぞと、
キーボードを叩いたら、
いきなりパソコンが落ちて
それまでのデータがぶっ飛んだり、

ってな感じで
物事が自分の思い通りに
いかないことは知っています。

知っているんだけど、忘れちゃう。
まるでスーダラ節の歌詞のようです。

それでもね。
半世紀以上生きてきて、
最近やっと、ほんの少しだけど、
思い通りにいかないってことを
事前に意識できるようになった
気がするんです。
「漏れちゃうってときに限って
 清掃中なんだろ」とか
「定休日避けても、ぼくが行くと
 突然の都合で休むんだぜ」とか
「きっとクラッシュだ」
なんて前もって考えたりする。

そうするとですね。
不思議なことにそうした障害が
出てこなくなるんです。
頭の中で予想すると、
その出来事は
完了しちゃうのかもしれません。

で、この『殺し屋 最後の仕事』。

ああー面白かった。
殺し屋さんが不安に思って
いろんな障害を頭に浮かべるのが、
最近のぼくのようでした。
で、予想すればヤなことは起こらない。





**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************