2020年9月25日金曜日

『四畳半タイムマシンブルース』(森見登美彦)読みました。


「ピストルが登場したら
 発射させなきゃいけない」
って聞いたことがあります。
それが物語をつくるときの
定石だって。
(例によって誰がどこで
 言った言葉なのか忘れてます)

例えば、
「彼女の部屋のベッドの下に
 ガムテープで貼り付けられた
 拳銃が隠してあった」
なんてエピソードが
お話の中に出てきたら、

その拳銃は、
後のストーリーの中で
使われなくちゃいけない。

見つけた彼氏が、
悪いやつに襲われている彼女を
救うとき使ってもいいし、

痴話喧嘩の末、
彼女が彼氏を撃っちゃう
ってんでもいいから、

とにかく、
ベッドに貼り付けられたまま、
お話が終わっちゃいけない
んだそうです。

伏線は回収しなさいって
ことでしょうか。

思わせぶりな小道具を出したら、
思わせぶりだけで
放置プレイしているのは、
読む人の精神衛生上よくないんでしょう。

でも、
物語をつむぐ人だって人間なんだから、
ついつい忘れちゃうこともあるはずです。
特に、はちゃめちゃで
やっほーと掛け声が出るほど
ノリノリのお話だったりしたら。

で、この『四畳半タイムマシンブルース』。

修理に出したリモコンは返って来たっけ。
なんて疑問は、読み返せばきっと
解決してるから忘れていいんです。
おもろいんだから。





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