2020年9月1日火曜日

『朝霧』(北村薫)読みました。


出版関連の仕事をしたいと思って、
こっちの業界にきて
一番最初に入ったのは、
編集というよりも、
広告をとってくる営業の仕事を
やる会社でした。

その前にも
営業職は経験していたので、
橋渡し的にはいいかなと思って。

そこで、
誌面をつくるとかの作業を覚えて
(今のように全部パソコンで
 済んしまうのではなく、
 手書きで原稿用紙に書いて、
 レイアウトの指示書をつくって、
 版下屋さんに持って行って、
 あがってきたゲラに色指定とかして
 ……といった工程です)
その会社の次に
編集作業を本業にする会社に入りました。

その編集会社に入ってまずびっくりしたのは、
会社の外に出ていると、
仕事してないヤツみたいに見えること。

前までの営業職は逆で、
出払っているほど
仕事している感があった。

ずーっと会社にいて、
原稿書きとか校正作業とか
してるのが普通なんですね。
(今もだけど)

それともう1つ驚いた、
というか嬉しかったのは、
誌面のラフスケッチを描くのが
仕事になること。

それまで遊びで、
自主映画のチラシなんかをつくるとき、
落書きみたいにして
喜んでつくっていたものと
同じことをやって給料がもらえる。
今までやってたのって、
遊びじゃなく仕事なんだって思えた。

で、この『朝霧』。

主人公は女性だけど、
ずっぽり感情移入しちゃいました。
学生から出版社へ入って
そこで感じること。ぼくと同じでした。





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