2016年2月22日月曜日

『ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (下)』(ダヴィド・ラーゲルクランツ)読みました。



受け取る側が、
「こうやって、
 つくったんだろうな」
って思っても、

実際の作者は、
まったく違う意図とか方法で
作品を仕上げている。

そういうことは
往々にしてあるもんです。

昔、
友だちが書いた小説を
読ませてもらったときのことが、
まさにそれでした。

その中の一番面が、
妙にリアリティがないように思えて

「ほかは良いけど、この部分だけ
 ちょっと現実味がないね」

とぼくが言うと、作者の友だちは

「ほかは全部フィクションだけど、
 その部分だけ実際にあった話なんだ」
と明かしたんです。

ぼくの読解力とか感受性とかが、
ひねくれているだけかもしれませんが…。

で、この『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女(下)』。

ぼくのひねくれ読解力によると、
作者のラーゲルクランツさんは、
アレをやりたかったから、
(ネタバレになるので「アレ」と伏せ字にしました)
この作品を書いたんだろうなって
思う部分がありました。

よく映画監督が
「あのワン・シーンを撮りたいだけのために、
 この映画をつくった」
なんて言うことがあるけど、
それと同じように。

で、やはり。
受け取ったぼくが、
「アレだ!」なんて思ったとしても、
きっと的外れもいいとこなんだろうな…。

えーっと。
何はともあれ、面白かったです。




ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (下)
ダヴィド ラーゲルクランツ
早川書房
売り上げランキング: 3,070



**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************