2016年2月17日水曜日

『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女(上)』(ダヴィド・ラーゲルクランツ)読みました。



小学生のときにはガキどもで集まって、
「好きな子の名を白状しちゃう合戦」
をよくしたもんです。

「お前、誰だよ、言っちゃえよ」
「いいよー。じゃー、順番に言ってくのね」

などとはしゃぎながら、
ジャングルジムのてっぺん当たりに
4、5人が陣取って。

いつものお決まりのパターンでは、
最初に白状するヤツが、
誰もが可愛いと認める子
(例えばサリー)を挙げます。
すると、

「あっ、俺もサリー」
「おれもー!」

なんてことで全会一致の結論になる。

これで普通は
「なんだぁ、そっか」
とうなずき合って、おしまいです。

ところがどっこい、
ときどき違う名前を言うヤツがいる。

初めて白状合戦に参加するヤツで、
これまでの経緯を知らないヤツです。

そいつが最初に

「おれ、スミレかな……」
と言うと、

みんなは初めての新鮮な視点なので、

「へぇ〜!そうなのか!」
「うんうん、確かにそれもありだよな」
みたいに考え込む。

すると次に白状するガキが
「おれもスミレ」と言うと、

「なんだよサリーだろ」
「いやスミレのほうがいい気がする」
「じゃー俺もスミレ!」
「おいらも!」

比較するものが出てくると、
これまでよかったものでも、
かすんできちゃうようです。

で、この『ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女(上)』。

この一つ前に感想を書いた
キングさんの『悪霊の島』は、
この『ミレニアム〜』が面白すぎて、
かすんでしまいました。

(『悪霊〜』は自宅、
 『ミレニアム〜』は会社で
 同時並行的に読んでました)



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