2016年2月15日月曜日

『悪霊の島(下)』(スティーヴン・キング)読みました。

人間が出来てきたのか、
鈍感になってきたのか(お金の
数え方がわからなくなってきたのか)、

……たぶん後者だと思います。

「なんだよこれ、カネ、返せぇーっ!」
と感じることが、
ほとんどなくなってきました。

昔はよく、
つまらない映画を見たり、
「何で最後まで読んじゃったんだろう、
 時間の無駄だぁ!」
と叫びたくなるような
本を読んだあとに、

映画の半券や
本の裏表紙に印刷された金額に
目をやりながら、
ため息をついて
「カネ返してくれよ」
なんてつぶやいていたもんです。

それが
ここ十年くらいまったくありません。

どんなに駄作って思っても、
そのやるせなさをぶつける先が、
購入したお金に
向かうことはなくなっちゃった。

これはもしかしたら、
お金のない状態に慣れ過ぎたから
かもしれません。

もしそうであったら、
ひょっとしてそれは、
「人間が出来てきた」に
つながるのかな……
なんて連想するのは、
ぼくだけでしょうね。

といはいえ、
つまらないとか面白いとかって
その作品を振り返る前に、

読み終えたら
その場で内容を忘れる貧弱な記憶力が、
より貧弱になってきたというのが
正解でしょうけど。

で、この『悪霊の島(下)』。

大好きなスティーブン・キングさん、
なんですけどね……。

もちろん
「カネ返してくれよ」とは
つぶやきませんでした。


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