あそこら辺は再開発が進んだから、
もうないだろうな、
あのうらぶれた定食屋さん。
友だちのアパート近くにあって、
彼の所に遊びに行くときは、
ぼくはいつも、
その店でカレーライスを食べてました。
もう20年以上前のことです。
取り立てて美味しいワケではないんですが、
値段やメニューからすると、
無難に食べられるのがそれしなかったんです。
店の人と親しく話したことはないのですが、
何回か行くうちに、顔を覚えられたらしく
「いらっしゃい、毎度」
くらいは言われるようになっていました。
そうなってから、
3回に1回ほどの割合で、
カレーがちょっと違って感じてきたんです。
ライスは同じなのにカレーの量だけ多くなる。
どうやらお馴染みさん向けの
暗黙サービスみたいです。
でもね。
ぼく的には、そのバランスが、
正直言って口に合わなかった。
いつものライスとカレーの割合なら、
ほどよい加減で、ぱくぱく食べられた。
でも暗黙サービス時には、
カレーが勝ちすぎて途中から飽きちゃうんです。
それでも、いつもと変わらない顔して
完食してましたけどね。
やっぱ、バランスって大切です。
で、この『事変の夜 満州国演義二』。
解説に「歴史と創作のバランス」
みたいなことが書かれていました。
ぼくの印象からすると、今回はそれが半々の割合。
好みとしては、
創作7で歴史3くらいが好きなんです。ホントはね。
ちなみに、通常カレーは半々の割合、
暗黙サービス時は、カレーが約2割増でした。
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