2017年4月5日水曜日

『自閉症の僕が跳びはねる理由(2)』(東田直樹)読みました。


「今の私があるのは、
 たくさんの人のお陰です」
という言葉をよく聞きます。

そういう人はたぶん、周りの人が
何かいいアドバイスをしてくれたり、
もっと直接的な援助をしてくれたり
ってことなんだろうな。

ぼくも今があるのは、
(というほどのポジションではないので、
 今、社会の中で生かしていてもらえるのは
 程度の意味です)
自分に力があったからだとは思っていません。

とはいっても、
周りの人から有益なものを
たくさん頂けるような、
幸運を持っていたのとも違います。

周りの人が教えてくれたのは、
「こんなふうにしちゃダメだよ」って姿です。

そのダメ姿を
リアルに見せてくれた人が多かったんです。
つまり反面教師。
悪い見本です。

「この人、我を張りすぎ
 ……ぼくはそうならないようにしよ」
「あの人、なんで〈ありがとう〉って
 言わないんだろう
 ……ぼくは気をつけよう」 などなど。

いろいろ思い出してみると
変な人ばっかりだったんです。
ぼくの周り。

で、この『自閉症の僕が跳びはねる理由2』。

読み終わったらなぜか、
反面教師に教えられてきた
今までのぼくのことが
頭に浮かんできました。

著者さんみたいな障害のある人からみて、
ぼく自身が悪い見本にならなければいいな
……っていう自戒の気持ちから、
そんな思いが出てきたんだと思います。




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