2017年4月12日水曜日

『活版印刷三日月堂 海からの手紙』(ほしお さなえ)読みました。


昔、友だちの書いた小説を
読ませてもらったとき、

「褒め言葉はいらないから、
 何でもいいからダメだと
 思った部分を教えてほしい」

というので、
リアリティがないと感じた部分を
素直に口にしました。

「他は〈うん、そういことある〉と
 思いながら感心して
 読んでいたんだけど、
 恋人とデートする場面と、
 親友に裏切られる場面が
 ちょっと違和感ある。
 いかにも〈つくりました〉って感じ」

と答えたんです。

するとその友だちは、
今指摘した2カ所以外は全部、
頭の中でつくったこと、
つまり創作だと言いました。

でも、その2カ所だけは、
自分の実体験をそのまま書いた
実話だって言うんです。

実話だとリアリティがなく、
創作だとホントっぽい……。

表現する人のクセだとか
技量だとかによるんだろうけど、
なんか不思議だなと思いました。

で、この『活版印刷三日月堂 海からの手紙』。

読んでいるうち、
知らぬ間に涙がこぼれてきて、
ページの所々がふにゃふにゃになりました。

……なんですが、
「これはリアリティないな」と
感じた部分もありました。
もしかしたら、それが実話なのかしら。





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