2016年8月29日月曜日

『陽気なギャングが地球を回す』(伊坂幸太郎)読みました。



ぼくは映画製作の専門学校を出ました。
そこでの最初の製作実習は、
学生たちだけで5分ほどの短編映画をつくる
「100フィート実習」というものでした。

そのとき、ぼくはカメラを担当しました。

何もわからない1年生なので、
撮影ゼミの先輩がついて
カメラの使い方とかを教えてくれた。

恋人同士の別れの
ワンシーンを撮った作品でした。

男と女のそれぞれのアップ。
二人の会話はバストショットで切り返し。
彼女が「今日はタバコ吸わないのね」
とぼそりと言うと
「やめたんだ」と彼氏がつぶやく。

別れ話をして立ち去ってく女と
佇んだままそれを見送る男。

彼は彼女が見えなくなると
おもむろにタバコを取り出して吸う。

その姿は、周りの風景も含めたロングショット。
……というハズでした。

ところが!

どういうわけだか、カメラが変だった。
目に当ててのぞくファインダーのレンズと、
実際にフィルムに感光させるレンズが
ずれていたんです。

だから、
アップのつもりが、引きのロング、
バストはアップ、
ロングはバストに現像されてきちゃった。
あちゃー。

で、この『陽気なギャングが地球を回す』。

解説を読むまで知らなかったんですが、
この作品は映画化されていたようです。
その監督が、100フィート実習に
撮影ゼミからついてくれた先輩でした。

今度、映画観よっと。







**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************