2024年8月1日木曜日

『口の立つやつが勝つってことでいいのか』(頭木弘樹)読みました。

 
心理学ってのは、いろんな実験をやるようで、
その中の1つに、何を目的にしたのかわからないけど、
恋愛関係にあるカップルに対して行ったものがあるそうです。

たくさんのペアを集めてそれを2つ分け、
片方のグループには
「付き合っている相手の、どんなところが好きなのか」
を2人に答えてもらう。

もう一方の人たちには、
その質問はせず、関係ないことを聞く。
(何も尋ねなくてもいいんだろうけど、
 それだと実験の狙いが感づかれるかもしれないので、
 「小さい頃になりたかった職業は?」とか、
 なんか知らんけど質問したんでしょう、きっと)

その質問回答実験をやった何カ月かあとに、
各グループの状況を調べたら、
相手の好きな点を質問されたほうの人たちの
「別れている割合」が、
目に見えて多かったんだとか。

好きな点を口に出して言っちゃうのは
「破綻につながるのかも」って結果になったようで。

ほんで、それとはまったく別の話。
何冊もベストセラーを出している作家なんだけど、
文章に繰り返しが多かったり、
回りくどかったりするのが難点とされていて、
見かねた編集者が次の本を
すっきり文体に書き直して出版したら、
その作品だけ売れなかったらしく。

そんな面白話を楽しめたのが、
この『口が立つやつが勝つってことでいいのか』でした。

いやいや、面白話だけじゃなく、
人生についていろいろ教えてくれるいい本でした。

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