好きな映画を1つあげてと言われたとき、
これまで一番多く答えたものといえば
ウッデイ・アレン監督の
『カイロの紫のバラ』になると思います。
(そのときの状況によって思い出す
ベスト作品は違うので、次回質問されたときには
「ミスター・ビーン」になっている
かもしれないので悪しからず)
『カイロ〜』のどこがいいのかと言われたら、
映画(だけじゃなく芝居や小説など含めてもOK)
ってのは、こういうモンだよって教えてくれたから、
と答えていました。
世の中で押されて踏まれて生活していくのは
楽じゃなくて、
100%なんの悩みも持たずに暮らしている人は
きっといなくて、
でも、苦しさを抱えていたって、
スクリーンの前に座り、
楽しい夢の世界にどっぷり入り込んじゃえば、
あら不思議。
1時間半の上映時間中は、
お姫様にも、ニヒルな探偵にも、
ビルを壊す怪獣にだってなれちゃって、
悩みや苦しさはどこへやら状態になれる。
それでも映画館出ると、
また日常に戻らなくちゃで、
ま、それが映画ってモンでしょ、
と教えてくれたようで。
で、この『ビリー・サマーズ(下)』。
上記カッコ内に「芝居や小説もOK」とありますが、
そこに「小説執筆」を含めてもいいと、
この本読んで教わった気がします。