2024年5月16日木曜日

『妄想感染体(下)』(デイヴィッド・ウェリントン)読みました。


もう何年も前に読んだ本なのに、
いまだに「最近面白かったのは?」と聞かれたとき
とっさに口に出てくるのが『火星の人』です。

(どれくらい前だったのか確認しようとして
 リストをさかのぼっても、
 再読じゃなく初回読了時の記録がなかなか出てこず、
 ようやく見つけたと思ったら
 2014年ぶんの中に入ってました。
 ほわ! 10年前じゃないですか)

これを原作にした
『オデッセイ』ってタイトルの映画も
ずいぶん前に公開されてますね。

(そうそう、それもまた1、2年前になりますが、
 カミさんと一緒にNetflixでこの映画を
 カウチポテト鑑賞しようと検索したら
 「その作品はストックしていません」
 みたいな表示が出て、
 やっぱ映画館行かないとダメかと思っていたら、
 最近追加されたと聞いたので、
 近々観ようじゃないのと心構えしてます)

その本にあった、あとがきみたいなところに、
主人公が面倒に巻き込まれる数々のエピソードは、
(これでもかってほどの苦難がぎゅぎゅう詰めでした)
物語を面白くするために頭の中で創作したものではなく、

このシチュエーションに放り込まれたとき、
実際に起こるトラブルを並べたのだ、
みたいなことが書いてありました。

それ読んだとき、
なるほどな、面白さの秘密は
そんなトコにもあるんだなあ、と思いました。

で、この『妄想感染体(下)』。

創作したトラブルだけで構成されてるなあ、
と思いました。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年5月14日火曜日

『剣客商売八 狂乱』(池波正太郎)読みました。


たしか4、5年前だと思うんですが、
醜いほどにぎゅうぎゅう状態な本棚を見かねて、
かみさんがもう1つ買い足そうとおっしゃってくださり、
それまで1つだった書籍収納家具の隣に、
それより少し背の高い
新顔くんが配置されることになりました。

ところが、
その背面の壁には使用中のコンセントがあり、
そのまま置くと隠れてしまう。

そこで、
2つ穴に差し込んだ後ぺこっと頭が折り曲げられて
余計な出っ張りがない延長コードを用意し、
設置した本棚の裏を通してから使える場所に引き出し、
タコ足つなぎできるようにしました。

そのままたしか4、5年。

「コンセントにたまったホコリから
 出火することもある」

というおどしを何度となくテレビ他から聞かされ、
ひやひやしながら日々を過ごしていました。

それでようやくこの前、
背高新顔くんを動かし、
裏側に掃除機かけたんです。

とはいえ隙間がほとんどなかったせいか、
ホコリはまったくといっていいほど
溜まってませんでした。
とりあえず、ひと安心。

で、この『剣客商売八 狂乱』。

掃除ついでに本の整理もし、
少しスペース空けました。
止まらなくなっちゃったまだ続くこのシリーズを
置きたいと思って。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年5月10日金曜日

『寺田寅彦随筆集 第四巻』(寺田寅彦)読みました。


さっき会社の喫煙所(5階ベランダ)で
タバコを吸っていたら、
階下に見える歩道のところで、
駐車違反を取り締まる職員が2人、
乗っていたチャリンコを止め、
荷台の箱の中からクリップボードに挟んだ書類やら
コンパクトカメラやら巻き尺やらの
仕事道具を取り出していました。

昔はミニパトの婦人警官(昔なのでこの呼称)が
指揮棒みたいなのの先にチョークのついたヤツで
違反駐車しているクルマのタイヤと道路に印をつけ、
一回りして戻ってきたとき位置がずれてなければ違反とみなし、
告知の張り紙をワイパーに挟んでいったものですが、
いつの頃からか、
その仕事は警察じゃなく民間(たぶん)に
委託されるようになって、
さっき見たおじさんたち
(そういえば、あの職員はいつもおじさんで
 女性には会ったことがありません)
が街を見回るようになっていました。

でも今回、
ぼく眺める範囲に停められてるクルマは
1台もないんです。

何が目当てなんだろうと見ていると、
2人は歩道の脇に置かれた原付スクーターを
ターゲットにしたみたいなんです。

ナンバーを書き写したり写真撮ったり
車道からの距離測ったり。

あー今はそんなことになってるのか。

ま、その原付の持ち主はすぐに戻ってきて、
違反キップは切られずに済んだようですが。

で、この『寺田寅彦随筆集 第四巻』。

上記駐車ネタは、
本の内容とつながりがあるからと考えて
書き出したのですが、
書いているうちにどうつながるのか忘れてしまいました。
すみません。
でも、勉強になる本でした。


**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年5月8日水曜日

『妄想感染体(上)』(デイヴィッド・ウェリントン)読みました。


「空腹」を題材に
なんかを書いてスペースを埋めようと思い、
自分の経験してきた食い意地に関するエピソードを
あれこれと思い浮かべたんですが、

物心つく5才から現在までの55年間で
1日3回として計算しても
365╳55╳3で約6万回も
なんらかの物質をこの手で口に運んでいるはずなのに、

これだっていう面白逸話が出てこなくて、
今更ながらに記憶力の貧弱さというか、
アウトプットの悪さというかを実感したので、

仕方なく食べ物関連でネット検索して
ネタ探そうとして
「そうだ、健康オタクの友だちから野菜ファーストにしな」
と最近言われたと気づき、

それググってみると、
その食べ方はあまり意味がないと書いてあり。

で、この『妄想感染体(上)』。

「空腹」が怖く怖く使われてました。
このあとの下巻にも使われているんだろうな。
なるべく満腹にしてから読むようにしようっと。
野菜は、あとでもいいから。

**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************

2024年5月2日木曜日

『46番目の密室』(有栖川有栖)読みました。


前にもここに書いたような気がしますが、
いつのことだったか忘れているので
もう1回、ネタ使い回しします。

まとまりのある文章をつくるコツの件です。

どんなつたない文章でも、
冒頭で示す事柄と、締めになる結びの部分を
同じ内容にすると、
あらら、ちゃんとした書き物に見える
という不思議。

起承転結や序破急を意識して構成するとよい、
なんて言われますが、
たとえ「起承転結」が「承結起転」になっていても、
その前後を同一の内容でサンドイッチすれば、
読んだ人はなんとなく納得した感じになる。

ちとたとえが違うかもしれないけど、
騙し絵みたいなもんですかね。

なんか文例を出しましょうか、
なんでもいいんだけど、とりあえず

「その火は瞬く間にビル全体に燃え広がった」
で始まって、へぼへぼ構成の「承結起転」がきて、
「ビル全体を包んだ炎は3日間、燃え続けていた」
ってなれば、
中身の「承結起転」ところに、
初恋物語が来ようが、首相談話が挟まれようが、
大丈夫らしいです。

ぼくも書いてる内容に自信がないとき
よく使ったりします。

で、この『46番目の密室』。

期待したサンドイッチ形式じゃなかったけど、
それなりに面白く読めました。


**********************
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら
**********************