2024年5月2日木曜日

『46番目の密室』(有栖川有栖)読みました。


前にもここに書いたような気がしますが、
いつのことだったか忘れているので
もう1回、ネタ使い回しします。

まとまりのある文章をつくるコツの件です。

どんなつたない文章でも、
冒頭で示す事柄と、締めになる結びの部分を
同じ内容にすると、
あらら、ちゃんとした書き物に見える
という不思議。

起承転結や序破急を意識して構成するとよい、
なんて言われますが、
たとえ「起承転結」が「承結起転」になっていても、
その前後を同一の内容でサンドイッチすれば、
読んだ人はなんとなく納得した感じになる。

ちとたとえが違うかもしれないけど、
騙し絵みたいなもんですかね。

なんか文例を出しましょうか、
なんでもいいんだけど、とりあえず

「その火は瞬く間にビル全体に燃え広がった」
で始まって、へぼへぼ構成の「承結起転」がきて、
「ビル全体を包んだ炎は3日間、燃え続けていた」
ってなれば、
中身の「承結起転」ところに、
初恋物語が来ようが、首相談話が挟まれようが、
大丈夫らしいです。

ぼくも書いてる内容に自信がないとき
よく使ったりします。

で、この『46番目の密室』。

期待したサンドイッチ形式じゃなかったけど、
それなりに面白く読めました。


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