2024年7月2日火曜日

『地球46億年 物質大循環』(月村勝宏)読みました。

 
「高等といわれる生き物ほど、
 ほかの何かに頼って生きている」

という学説を思いついたんですが、
やっぱ違うな、と思い直しているところです。
以下、その思考過程をたどってみます。

タンパク質だかアミノ酸だか知らないけど
自分の身体をつくっていくものと、
カロリーだかラーメンだか知らないけど
身体を動かすエネルギーを、
どうにかして取り込まないと
生き物ってのは存在できないらしいので、
そうすると人間は単体じゃあダメ。
植物とか動物とかほかの生き物を
美味しく料理して食べないとね。
……ほら、ほかの植物や動物に頼ってる。

しかも、食べるためにはいろんな道具が必要になり、
道具を製造するほかの人の手や機械なんかもいるから、
頼らなきゃいけないものは、ごまんとたくさんになる。
うん、人間っていう高等な生き物は、頼るモノが多い。

そんで、次いって、野生動物。
彼らも植物とか動物とかほかの生き物から、
自分の身体に取り込む素材をゲットしているけど、
道具は使わない。
人間からすると高等とは見られていない動物は、
人間よりも頼るものが少なくて済んでいる。

そんでまた次いって、植物。
彼らは、太陽の光なんかから身体に必要な素材を、
自分の中でつくれちゃう。
人間とか野生動物よりも頼るものが、ぐんと少ない。

さらに、古細菌とかいう
気の遠くなるような昔から地球にいた生き物は、
太陽の光すら使わずに、
よく知らんけど海の中にあるメタンとか酸素とかを
自分の中で結合させて栄養をつくり出せる。
頼りにするものなど何もいらないみたいです。

って考えると、ほら、
高等っていわれるヤツほど、頼るものが多くなっていく。

単純頭のぼくがよくぞここまでひねり出したと
我ながら感心し、ふーっと一息入れたそのときでした。

「あっ、やっぱ違う」
無意識につぶやいてました。

人間も野生動物も植物も古細菌も、
みんな何かには頼っていて、
その種類が違うだけじゃん。

道具、ほかの人の手、ほかの生き物、
太陽の光、メタン……
結局、自分の周りにあるものを
何かしら加工して利用するのは同じ。
高等も下等も関係ないわさ。

で、この『地球46億年 物質大循環』。

メタンとかを使って生ている古細菌なんかを
化学合成独立栄養生物っていうんだと、
この本ではじめて知りました。

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