2024年7月5日金曜日

『兇人邸の殺人』(今村昌弘)読みました。

 
小説を読んでいて、
途中のつまらないところに疑問を持ち、
それが頭から離れずに、
めちゃめちゃいい話なのに、
読了したときなぜか
ムズムズ感の残る作品があります。

最近では、今シリーズを読み進めている
池波正太郎さんの短編の中に
「なんでこれまで出会わなかったの」
ってハテナがありました。

主人公がいつも行っている飲み屋に、
厳しい修行を声掛け合いながら耐えてきた
古い知り合いが、
何人かの連れと一緒に入ってくる。

でも、苦楽をともにしたのは
もう何十年も昔のことなので、相手は気づかず、
そのまま仲間内で悪巧みの話を始めている。

主人公がそれをもれ聞いてしまうなんて場面。

良からぬことを計画するかつての仲間を、
放っておいていいものか、主人公が陰で悩んでいる
シチュエーションは葛藤もあり、
ドキドキハラハラ感もあり、楽しめるんです。

でもね。
主人公が常連になっている店で、何で今まで、
そいつと会わなかったんだろうと考えちゃって、
きっとあとでエクスキューズがあるだろうと
読み進めてもそのままで。

で、この『兇人邸の殺人』。

うん!面白かったです。
シリーズは続くみたいだから、
次もきっとむさぼり読むと思います。
でも1つだけ。
最初の面談はなぜカラオケボックスだったのでしょう。
どっかに説明あったかな。

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