2023年6月27日火曜日

『MR(上)』(久坂部羊)読みました。


「金太郎はとっても勇敢な男の子で、
 そのうえ優しい心を持っていました」
と書いてはダメで、

勇敢なら勇敢であることが、
優しいなら優しい気持ちが、表れた行動を、
具体的に示すエピソードで、
つづっていかなきゃいけません。

みたいなことが、あちこちの
「誰でもできる面白い物語のつくり方」的書籍に
記してありました。

下手なことはわかっていますが、
ぼくが金太郎の話でそれを実践するとすれば、
「金太郎と遊んでいた
 サル、ウサギ、リスたち森の仲間の前に、
 突然クマが現れ、襲いかかってきました。
 仲間たちが怯える中、
 金太郎は自分の何倍もの大きさのクマに、
 弱い者イジメはやめろ相撲で勝負だ、と言います。
 それを鼻で笑ったクマは、
 いきなり張り手を打ってきました。
 でも金太郎はとっさにその手を取り、
 一本背負でクマを投げ飛ばしたのです。
 背中を強打したクマは
 泣きながら森の奥へ去ろうとしました。
 すると金太郎は、
 背中は手当してあげるから一緒に遊ぼうよ、
 とクマに声を掛けました」
みたいに(下手なことはわかっていますが)なる。

頭の中に情景が浮かばない抽象的説明じゃなく、
イメージが描けるエピソードや具体的な動きが
物語には大切ってことでしょうか。

で、この『MR(上)』。

特殊な業種を描いているから
必要な要素だとは思うんですが、
説明のところ(そんなに多くはないけど)が
ちょっとアレでした。




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