2021年3月11日木曜日

『カササギ殺人事件(下)』(アンソニー・ホロヴィッツ)読みました。


去年の暮れに読んだ
ローレンス・ブロックさんの
『泥棒はスプーンを数える』で、
余韻なんかを示すときの「……」が
とってもうまく使われていて、
うなりました。

つーか、くちびるが横に引っ張られ過ぎて、
その圧迫で上下がくっつき、
二度と口が開かなくなるんじゃないか
と思うぐらいニンマリしました。

伏線が張られていて、
最初に出てきた「……」では、
点々なんてのは平凡な表現手段で、
手あかのついたありきたりのやり方だと
注釈的な説明がある。

そして2度目は、
最初と似たようなシーンのあとで、
なんの説明もなしに「……」がくる。

しかも、その点々だけが、
シーン描写を読み進めて、
めくった次のページに突然くる。

きっと英語の原作もそうなっていて、
日本語訳もそれに倣ったんだんだと
想像したんですが、
よく行数を合わせられたな……。

で、この『カササギ殺人事件(下)』。

これも下巻の冒頭にびっくり。
きっと原作も上下で同じ構成なんだろうな。
まあ、上下分冊なら合わせやすいだろうけど。




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