去年の暮れに読んだ
ローレンス・ブロックさんの
『泥棒はスプーンを数える』で、
余韻なんかを示すときの「……」が
とってもうまく使われていて、
うなりました。
つーか、くちびるが横に引っ張られ過ぎて、
その圧迫で上下がくっつき、
二度と口が開かなくなるんじゃないか
と思うぐらいニンマリしました。
伏線が張られていて、
最初に出てきた「……」では、
点々なんてのは平凡な表現手段で、
手あかのついたありきたりのやり方だと
注釈的な説明がある。
そして2度目は、
最初と似たようなシーンのあとで、
なんの説明もなしに「……」がくる。
しかも、その点々だけが、
シーン描写を読み進めて、
めくった次のページに突然くる。
きっと英語の原作もそうなっていて、
日本語訳もそれに倣ったんだんだと
想像したんですが、
よく行数を合わせられたな……。
で、この『カササギ殺人事件(下)』。
これも下巻の冒頭にびっくり。
きっと原作も上下で同じ構成なんだろうな。
まあ、上下分冊なら合わせやすいだろうけど。
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