2020年7月30日木曜日

『折りたたみ北京』(ケン・リュウ 編)読みました。


半世紀以上生きているから、
その間に世の中は技術革新が進み
ものすごく変わっているはずなんだけど、

ぼくの感受性が鈍いからなのか、
その中にいると変化には
気づかないものなのか、

目を白黒させるような
「うわー、これって未来じゃん!」
みたいな驚きに
出会ったという覚えがないんです。

まだ幼かったからかもしれないけど、
テレビがカラーになっていくのも
それほどワクワクした覚えはないし、
ワープロが出てきても
最初は誤変換ばっかりで手書きの方が早く、
パソコンに変わって
徐々に使えるようになっていくけれど、
使いながら少しずつの
バージョンアップだったから、
これって驚きみたいのはなかったし。
インターネットも、
図書館や本屋さんを梯子しながら
ネタを集めていた頃を思い出せば、
すごいなとは思うけど、
最初の頃のピーガー・ピョンピョンピョン
なんて音を聞きながら、
通信費を気にしながらの使用感から
だんだん今みたいな
使い勝手に移ってきたので、ココだという
転換点の仰天ポイントはなかった。

あ、
そういえばカーナビだけは
「げっ、こりゃSFだ!」って、
たまげたかな。
動く地図の中に自分がいるんかい、って。

で、この『折りたたみ北京』。

ディストピアのお話がてんこ盛りでした。
そんな重苦しい未来に向かっているとしても、
その最中は気づかないんだろうな。





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