2020年7月7日火曜日

『文章読本』(三島由紀夫)読みました。


何冊か前に北村薫さんの
『六の宮の姫君』を読んだと
書きました。

その本を読んだのは、
ネットの記事かなにかで、
「衝撃的に面白くて、
 その後の創作活動に
 大きく影響を受けています」
とかいうどこかの作家さん
(すみません、誰だかは忘れました)
の言葉が頭に残っていたからです。

北村さんといえば、
かなりのベテランで、
作品もたくさん出ているのに、
ぼくは一冊も読んでいませんでした。

前に書いたときには、
相変わらずのおちゃらけ感想で、
ぼくと同じ名前の菊池寛さんなぞを
引き合いに出し、
面白かったとは伝えたけど、
「本当に心から面白かたんだぞ」
とはいいませんでした。

そう、心から面白かったんです。

で、そのままにしてはいかんと思い、
『六の宮の姫君』に至るまでの前作を
(『六の宮〜』はシリーズ4作目)
3冊まとめ買いしちゃったんです。

今、その1冊目、デビュー作でもある
『空飛ぶ馬』を読んでます。

これもなかなかおいしい本でして、
そこにね。
気になる1文があったんですわ。

主人公2人が
喫茶店に入って注文を終え、
しばらく他の描写があったあと、
「お茶が来た。」
と句点を含めわずか6文字で
その節が締め括られていたトコ。

で、この『文章読本』。

三島さんは森鴎外さんの
小説の中の1文である
「水が来た」
を引用して、
その簡潔さを絶賛していました。

当然のことながら、北村さんも
これ読んでいるんだろうなって
思った次第。





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