2015年3月20日金曜日

『営繕かるかや怪異譚』(小野不由美)読みました。

小説とか映画とかのうたい文句に
「実話」ってつけると、
人気が出るもんなんでしょうかね。

「つくりモンじゃない、
 本当にあった話をベースにしてるんだよ、
 だから臨場感ハンパないよ」
と言えるから、
そこにくいついた人たちが、

「それは面白白そうだ、読まなきゃ、観なきゃ」
となるんでしょうか。

これはお話のジャンルによっても
変わってくる気がしますが、
ぼくの場合、
怖いお話、いわゆるホラーだったら
「実話」は避けます。

だって、怖いから。
夜中トイレに行けなくなっちゃう。
(なので、
 ホラーの作品に「実話」って惹句をつけると、
 読者なり視聴者なりが一人減ることになります)

でも、フィクションだったらOK。

どんなにリアリティバリバリの作品でも、
作者が読者を怖がらせよう(=面白がらせよう)と
苦労してるってことが前提だから、
自分は当事者にはならず
(実話だと、もしかしたら自分にも……
 と考えがおよんでしまう)
傍観者でいられる安心感がある。

で、この『営繕かるかや怪異譚』。

怖いです。
けど、フィクションだってわかる。
だから、ぜんぜんOKのウェルカム!

もう一度、言っときます。
「怖いです(=面白いです)」

そうだ。同じ小野不由美さんの作品『残穢』は、
半分ノンフィクション的だったので、
「怖い(=怖い)」だったなぁ。


営繕かるかや怪異譚
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