2015年3月16日月曜日

『21世紀の資本』(トマ・ピケティ)読みました。

井上陽水さんは、
「誰かがテレビで、
 わが国の将来の問題を真剣に話しているけど、
 ぼくの問題は今日の雨で、傘がないことだ」
みたいな歌をつくってましたよね。

これと似たような
(いや似てないかもしれない)話として、
サイコロやトランプなんかの出る目の
統計とか確率とかのことが、連想されます。
(なんでや)

えーっと、
サイコロに絞って考えると、
出る目の確率は6つに1つの6分の1。

あの四角さにまったく歪みがなく、
もちろんインチキもない
純粋にまっとうなサイコロなら、
次の出番の可能性は、
それぞれの目に均等に与えられています。

たとえ、それまでにやった10回で、
10回とも「1」が出ていたとしても、
次の11回目に出る目の確率は6分の1で同じ。

出番がたくさんあった「1」は
少し休んでもらって、
それ以外の5つが出やすくなるわけじゃない。

同じ条件で何度もサイコロを転がして、
集計してみると1〜6の目が
ほぼ同数になるという「統計」が
あるのはわかります。

わかるけど、
その1回1回に、集計した全体としての「統計」が
かかわってくるわけじゃない。
わが国全体のマクロちっくな問題は、
その場その場の1個1個の人間には
あんまりかかわってこない、みたいに……
……ほら、陽水さんにつながった。

 で、この『21世紀の資本』。

社会とか経済とかをマクロ的に分析して、
そこにある問題の解決策を探ろうとするのって、
傘が必要な人からすると、
どうなんだろうと幼稚な疑問を持っちゃいました。


21世紀の資本
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