トイレに行きたくても、
その場のあれやこれやの事情で行けなくて、
我慢しなくちゃいけないことがあります。
そのとき、小のほうは、
欲求が時間を追うごとに膨れあがるのに対し、
大のほうは、
強くなったり弱くなったりを波のように繰り返し、
ときには、「あれ? もうしたくなくなった?」
なんて思って安心した途端に、
ぎゅーっと差し込んできたりする。
大と小の違いは、
身体の構造上の問題なんですかね。
ちょっと、たとえが下品だったかもしれませんが、
小説も、大と小みたいな分類が
できるんじゃないかと思いました。
「小」は右肩上がり型。
始まりは状況説明みたいな取っつきにくい文章が
連なっていたのに、ページをめくっていくうちに、
ぐいぐい引き込まれて
「えーっ!? どこまでいっちゃうの〜!」みたいな。
「大」は周波数グラフ型。
「もうダメ!我慢できない!」的な
物語の山場があったと思ったら、
次のページでは人物設定や背景の解説なんかの
平坦な文章が結構長く続いて
「あれ? したくなくなった」と思いきや、
また見せ場がくる。
どっちがいいとか悪いとかじゃなく、
大でも小でも、
そんなふうに感じられる本があるなって思い、
ぐだぐだ書いちゃいました。
で、この『剣豪将軍義輝 上 鳳雛ノ太刀』。
ぼくの分類でいえば、「大」でした。
この本は、あと2巻続くんですが、
そこにいくと、
なんとなく右肩上がりの「小」になる予感。
次、早く読もっと。
剣豪将軍義輝 上 鳳雛ノ太刀<新装版> (徳間文庫)
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宮本昌孝
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