2014年8月28日木曜日

『深夜特急(2)マレー半島・シンガポール』(沢木耕太郎)読みました。

助監督の仕事をしていたときがありました。
どっかの制作会社の社員じゃなく、
その場その場の契約で、いわゆるフリーの立場。

でも、なんだかんだを考えて、
もう決まったトコに就職しちゃったほうが
いいかなと思っていた矢先、
知り合いの人がやっている会社
(映画なんかの仕事とはまるきり関係ない会社)に
「来ないか」って誘われたんです。

まさに渡りに船。
「じゃあ、来月から」ってことで話は決まりました。

そんで、その来月が明日にせまり、
さあ、新しい仕事をがんばるぞって
気合いを入れていたときでした。

電話があったんです。
今度は助監督時代の先輩でした。
「すごく条件がいいテレビドラマの
 仕事があるから、やらないか」

そこで、ぼくは「やります」とも言えたんです。
新しい会社のほうには迷惑を掛けるけど、
事情を話せば理解してくれる人だったし。
実を言えば、もっとやってもいいかなって、
思ってもいたし。

でも、ぼくはそのテレビの仕事、
断っちゃったんです。
今考えると、あのとき断らなかったら、
まだそっち方面の仕事を
してたかもしれないだろうなって思います。

で、この『深夜特急2』

もっと、若い頃に読んでいたら、
今この場所にはいないだろうなって思います。


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沢木 耕太郎
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