2014年8月4日月曜日

『首都消失(下)』(小松左京)読みました。


いきなり「下」方面の話で恐縮ですが、
お腹を下していたりして、
どうしてもトイレを我慢できないときには、
大事な会議の最中でも、
苦しい表情を見せながら
「申し訳ありません、ちょっとトイレ…」
と言って席を立つのがいいですよね。

そんな状態で、会議なんかしても、
ちっとも頭に入りゃしないし、
まして事態を打開する発言も、
いいアイデアも出てくるわけがない。

第一にするべきことは排泄で、
そのタイミングで、
ほかのこと考えるのもやるのもダメ。

同じように、
長い時間水分補給ができなくて、
死にそうなくらい喉が渇いていたら、
何を放り投げても、水を飲まなきゃいけない。

そうしないとホントに死んじゃいますから。
そのタイミングで第一にやるべきことは水分摂取で、
会議でも戦争でも恋愛でもない。

何か特殊な状態になったとき、
そこでやるべきこと、考えるべきことって、
たぶん一つなんだろうなって思います。
その「特殊な状態」がどんなものなのかにもよりますが。

で、この『首都消失(下)』。

題名通り、首都圏全部がどうにかなっちゃうお話。
一千万以上の人たちの安否がわからずにいるとき、
伝えて欲しいのは、
この小説で語っている内容とは違うよな……
そんな気がしました。
もっと違う「特殊な状態」を
前提として設定してくれれば、
納得して読めたと思うんですが……。


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