2014年8月26日火曜日

『キネマの神様』(原田マハ)読みました。


自分が50歳になると、
20歳のときに生まれた友だちの子どもでも、
もう30歳になっているんです。
当たり前ですが…。

何かの時、その友だちが連れてきた赤ん坊。
可愛さを自慢したかったんでしょうね。
確かに、くりくりした目でまつげが長く
「この子は将来きっと美男子になる」
とぼくも思いました。

でもその後は何年か会う機会がなく、
十数年過ぎて、
また何かの時に久々にその子とご対面。

それがなんと、
「なんだこのクソガキ」って感じに育ってる。
赤ん坊のときに愛らしいと思った目元なんかは
多少面影はあるけど、
「なんでこうなっちゃうのかなぁ」
って思うような変化の仕方にどきまぎです。

んでまた、
しばらく会う機会はなく、
十年ほどたってから何かの時に再会。
すると、あらら!
ぼくが女性だったら、
ぜったい惚れちゃうようなイケメンになってるじゃん!

あのクソガキのときも消えなかった
赤ん坊時代から引き継いだままの
愛らしい目元がばっちり映えて、
アゴはしゅっと引き締まり、
少年の時の団子っ鼻っぽかった膨らみは消えて
スッと通った鼻筋に。
しかも、背筋ぴしっとして、
挨拶丁寧で、礼儀正しい。

つまり、少年時代はさておき
赤ん坊のときに感じたぼくの予想は正しかった。
やっぱ、そうなる人は
そうなるなりの何かを最初から持ってるんですね。

で、この『キネマの神様』。

ネットによるとこの作品の発表時期は2008年。
その4年後に発表されたのが、
ぼくが5つ星評価してる『楽園のカンヴァス』。
そうなるなりの何かを最初から持ってるんですね。
うらやましい。


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