かのノーベル賞作家の大江健三郎さんは、
「わざとややこしい複雑な文体で小説を書いている」
って噂を聞いたことがあります。
理由は、
読者に時間をかけて読んでもらいたいから、だとか。
斜め読みでも理解できちゃうような
簡単な文章にしちゃうと、じっくり読んでもらえない。
だから、文章の構造を、
すんなりとは読み下せないような複雑な形にして、
1行1行、1文字1文字に
気づかいながら読ませるような文章にする。
この話、出元不詳の噂話
(ぼくの勝手な想像なのに
誰かから聞いたと勘違いしている可能性も)
なので、本当かどうか確かめたワケじゃありません。
でも、大江さんのような大御所作家なら、
そんなやり方をしてるのかもなって思います。
ぼくなんかが、仕事でそんな文章を書いたら、
一発でボツにされちゃいますけどね。
とはいえ、
たとえ斜め読みで十分わかる文章でも、
ホントにじっくり時間をかけて読んでいたい本
ってありますよね。
というか、時間かけないと、
頭にしみこんでこないような本。
そんな本、嫌いじゃないです。
で、この『家守綺譚』。
時間をかけて、
じっくりしみこませたい本でした。
当ブログ執筆担当・きくちが書いた本はこちら。
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