2014年2月10日月曜日

『家守綺譚』(梨木香歩)読みました。

かのノーベル賞作家の大江健三郎さんは、
「わざとややこしい複雑な文体で小説を書いている」
って噂を聞いたことがあります。

理由は、
読者に時間をかけて読んでもらいたいから、だとか。
斜め読みでも理解できちゃうような
簡単な文章にしちゃうと、じっくり読んでもらえない。

だから、文章の構造を、
すんなりとは読み下せないような複雑な形にして、
1行1行、1文字1文字に
気づかいながら読ませるような文章にする。

この話、出元不詳の噂話
(ぼくの勝手な想像なのに
 誰かから聞いたと勘違いしている可能性も)
なので、本当かどうか確かめたワケじゃありません。

でも、大江さんのような大御所作家なら、
そんなやり方をしてるのかもなって思います。
ぼくなんかが、仕事でそんな文章を書いたら、
一発でボツにされちゃいますけどね。

とはいえ、
たとえ斜め読みで十分わかる文章でも、
ホントにじっくり時間をかけて読んでいたい本
ってありますよね。
というか、時間かけないと、
頭にしみこんでこないような本。
そんな本、嫌いじゃないです。

で、この『家守綺譚』。

時間をかけて、
じっくりしみこませたい本でした。

家守綺譚 (新潮文庫)
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