2024年7月30日火曜日

『言語の本質』(今井むつみ/秋田喜美)読みました。

 
本を読み終わったら
とりあえずエクセルの読了リストに
書名、著者名、5つ星評価を入れ、
このブログ下書きにもその情報をコピペする。
1冊終わった時点でそこまではやる。

そんでそのまま、
ここに文章を埋めていけばいいんですが、
たいてい、そうはなりません。

脳みそ絞りながら
キーボードをペコペコ叩いてテキストの繋がりを
並べていくのは時間がかかるので、

先に進めたほうが社会生活を営むうえで
大人な行動だと判断されるもの(簡単に言うと仕事)
を済ませるようにしなきゃ、だからです。

やんないと叱られる、いや捨てられます。
その大人な行動がちょびっとだといいんですが、
要領の悪いぼくは、そっちも溜めこんでるのが常態なので、
すぐには終わらない。

それらあれらをなんとかこなして、
ここに戻ってきたときには、
頭の中から本には何が書いてあったか、
ひきづり出すのが極めて困難になってしまいます。

で、この『言葉の本質』。

面白かったです。

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2024年7月25日木曜日

『ビリー・サマーズ(上)』(スティーヴン・キング)読みました。

 
好きな映画を1つあげてと言われたとき、
これまで一番多く答えたものといえば
ウッデイ・アレン監督の
『カイロの紫のバラ』になると思います。

(そのときの状況によって
 思い出すベスト作品は違うので、
 次回質問されたときには
 「ミスター・ビーン」になっている
 かもしれないので悪しからず)

『カイロ〜』のどこがいいのかと言われたら、
映画(芝居や小説など含めてもOK)ってのは、
こういうモンだよって教えてくれたから、
と答えていました。

世の中で押されて踏まれて生活していくのは
楽じゃなくて、100%なんの悩みも持たずに
暮らしている人はきっといなくて、
でも、苦しさを抱えていたって、
スクリーンの前に座り、楽しい夢の世界に
どっぷり入り込んじゃえば、あら不思議。

1時間半の上映時間中は、
お姫様にも、ニヒルな探偵にも、
ビルを壊す怪獣にだってなれちゃって、
悩みや苦しさはどこへやら状態になれる。

それでも映画館出ると、
また日常に戻らなくちゃで、
ま、それが映画ってモンでしょ、
と教えてくれたようで。

で、この『ビリー・サマーズ(下)』。

上記カッコ内に「芝居や小説もOK」としましたが、
そこに「小説執筆」を含めてもいいと、
この本読んで教わった気がします。

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2024年7月23日火曜日

『剣客商売十二 十番斬り』(池波正太郎)読みました。

 
現状の生活を考えると、まだまだ当分先、
いやその前に、あっちの世界から
お迎えが来ちゃうかもしませんが、

仕事を引退した友だちが言っていた
「毎日が日曜日暮らし」ができるようになったら、

ぱんぱんになってる本棚の一角を占領する
ローレンス・ブロック作品群を
読み返したいと考えています。

ほんとはすぐにでもかかりたいけれど、
面白そうな新しい本が次々に出てくるので、
そっちをこなすのが手一杯。
仕事に使っている時間をまるまる
再読プロジェクトにシフトできるような身分にならないと、
どうにもこうにも無理だと諦めかけています。

ブロック作品の「何に」もう一度触れたいかっていうと、
主人公の相棒になっている
女性キャラ(例によって名前は忘れてます)です。

探偵、泥棒、殺し屋の3つのシリーズがあって、
いずれにも思わずニンマリするパートナーが登場します。

今、唐突に思い出した彼女のセリフは
「人間の細胞って何カ月かで全部入れ替わるって話、変よね。
 ほんとならタトゥーはすぐ消えちゃうじゃない」
吟味して記憶から掘り出したわけじゃないから、
そんなオモロい言葉ではありませんが、
ストーリーとは関係のないそんな無駄話が絶妙なんです。

で、この『剣客商売十二 十番斬り』。

主人公の女房「おはる」が、その感じです。
いいですよ彼女。

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2024年7月17日水曜日

『もしも世界からカラスが消えたら』(松原始)読みました。

 
いつもはなるべく
本の内容に関係ない話を持ってきて
お茶を濁す書き方をするってのが、
ここのお決まりごとになっています。

だから書籍の中で触れているテーマに
直接は結びつかないネタでも、
タイトルの中に出てくる言葉を
使わなきゃならない文章になるようだったら、
避けてきました。

ただ、そんな縛りをつくっちゃうと、
だんだん文字を埋めるための中身が涸れてきちゃって、
「あーどうしよう」なんてずっと悩んだままの
空白状態がいつまでも続いちゃうんです。

という言い訳をつらつら打ち込んでいたら、
まあ半分ほどはいったようなので、
ここらで、最初に言いたかったけど、なかなか口に出せず、
というかキーボード上の指が動かずにいたこと言っちゃいます。

「今回はお決まりを破ります」です。

なので、カラスのこと。
毎朝約6キロのランニング通勤で、
これまで何度かルートを変えているんですが、
そのうちの1つの変更理由にカラスが関わってるんです。
端的にいうと襲撃された。
へろへろ走りの背後でバサバサという音がしたと思ったら、
頭上をかすめるほど近くを、あの黒っちいヤツが
「うざいんだよ、オメー」っていうように飛び去っていった。
当然、あんなのに立ち向かう勇気はなく、
翌日から走るコースを変えたのでした。

で、この『もしも世界からカラスが消えたら』。

ぼくは安心してランニングできるようになるでしょう。

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2024年7月12日金曜日

『1面、降版します』(松井蒼馬)読みました。

 
きっと何かのきっかけがあったんだろう
と思うんですが、はっきりしません。
難しそうな言葉を使うと、
偉そうにカッコつけているような気がして、
使うのやめちゃうんです。

言いたいことを表すとき
ドンピシャな熟語だったりするのに、
ためらっちゃう。

今だって「ためらう」と打ち込んで変換したら、
漢字で「躊躇う」と出てきて、うわっ、
となって一旦は削除したけど、ひらがななら、
いかめしくないし(「厳しい」もやめました)、
と思い直してなんとか先に進めました。

前回の『剣客商売〜』の感想文もどきのときも
「明確」という言葉を使ったんですが、
それすらも散々悩んで「はっきり」とか
「ぴったり」とかに変えたりしたけど、
しっくりこなくて、
でもいつまでも止まっているわけにもいかなくて、
仕方なくそのままにしました。

で、この『1面、降版します』。

ぼくには到底使えそうにない難しそうな言葉が
何個か出てきました。
いいなあ、そんなふうに使えて。

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2024年7月9日火曜日

『剣客商売十一 勝負』(池波正太郎)読みました。

 
「同じ年齢でも
 昔より今の人のほうが10才は若いよ」
と、だいぶ年上の先輩から
言われたのを覚えています。

ここでいう昔が
どれくらいの時間を隔てた時分か
明確じゃありませんが、そんときの話では
現在の60才は昔の50才くらいの見た目なんだとか。

外見だけじゃなく、気持ちも身体の動きも何もかも。
昔はもっとヨボヨボになるのが早かった
とおっしゃってました。

まあ確かに、何度かここでもたとえで出している
サザエさんの父・波平さんの54才って設定は、
あの漫画がスタートした頃の世の中が考えている
50代半ばをイメージしているんだろうから、
それ考えるとふむふむとうなずけます。

あのキャラは、
その先輩がいうように10才プラスして、
今じゃ60代半ばって言わないと
みんな違和感を覚えちゃうでしょう。

あ、そんなこと言ってたら、
スターウォーズに出てくるヨーダを思い出しました。
今ネット引いてみたら900才とかって書いてある。

杖ついてちっちゃくてシワシワでってところは、
まさに何百年も生きている感が出てるけど、
あの戦いの場面はどうなんでしょう。
くるくる回って飛び上がって舞うように剣を使う。
そんだけ動けるなら、ふだん杖はいらないだろ、
ヨボヨボしてくるのは外観だけで、
中身は880才マイナスしないと合わないわ。
まあ、宇宙は広いから、そんなんあってもいいっすかね。

で、この『剣客商売十一 勝負』。

主人公の秋山小兵衛は60才超えてます。
容姿はきっとぼくの先輩がいうように
昔の人っぽいように思いますが、
中身はヨーダに匹敵するくらいピチピチです。
うらやましいな。

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2024年7月5日金曜日

『兇人邸の殺人』(今村昌弘)読みました。

 
小説を読んでいて、
途中のつまらないところに疑問を持ち、
それが頭から離れずに、
めちゃめちゃいい話なのに、
読了したときなぜか
ムズムズ感の残る作品があります。

最近では、今シリーズを読み進めている
池波正太郎さんの短編の中に
「なんでこれまで出会わなかったの」
ってハテナがありました。

主人公がいつも行っている飲み屋に、
厳しい修行を声掛け合いながら耐えてきた
古い知り合いが、
何人かの連れと一緒に入ってくる。

でも、苦楽をともにしたのは
もう何十年も昔のことなので、相手は気づかず、
そのまま仲間内で悪巧みの話を始めている。

主人公がそれをもれ聞いてしまうなんて場面。

良からぬことを計画するかつての仲間を、
放っておいていいものか、主人公が陰で悩んでいる
シチュエーションは葛藤もあり、
ドキドキハラハラ感もあり、楽しめるんです。

でもね。
主人公が常連になっている店で、何で今まで、
そいつと会わなかったんだろうと考えちゃって、
きっとあとでエクスキューズがあるだろうと
読み進めてもそのままで。

で、この『兇人邸の殺人』。

うん!面白かったです。
シリーズは続くみたいだから、
次もきっとむさぼり読むと思います。
でも1つだけ。
最初の面談はなぜカラオケボックスだったのでしょう。
どっかに説明あったかな。

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2024年7月2日火曜日

『地球46億年 物質大循環』(月村勝宏)読みました。

 
「高等といわれる生き物ほど、
 ほかの何かに頼って生きている」

という学説を思いついたんですが、
やっぱ違うな、と思い直しているところです。
以下、その思考過程をたどってみます。

タンパク質だかアミノ酸だか知らないけど
自分の身体をつくっていくものと、
カロリーだかラーメンだか知らないけど
身体を動かすエネルギーを、
どうにかして取り込まないと
生き物ってのは存在できないらしいので、
そうすると人間は単体じゃあダメ。
植物とか動物とかほかの生き物を
美味しく料理して食べないとね。
……ほら、ほかの植物や動物に頼ってる。

しかも、食べるためにはいろんな道具が必要になり、
道具を製造するほかの人の手や機械なんかもいるから、
頼らなきゃいけないものは、ごまんとたくさんになる。
うん、人間っていう高等な生き物は、頼るモノが多い。

そんで、次いって、野生動物。
彼らも植物とか動物とかほかの生き物から、
自分の身体に取り込む素材をゲットしているけど、
道具は使わない。
人間からすると高等とは見られていない動物は、
人間よりも頼るものが少なくて済んでいる。

そんでまた次いって、植物。
彼らは、太陽の光なんかから身体に必要な素材を、
自分の中でつくれちゃう。
人間とか野生動物よりも頼るものが、ぐんと少ない。

さらに、古細菌とかいう
気の遠くなるような昔から地球にいた生き物は、
太陽の光すら使わずに、
よく知らんけど海の中にあるメタンとか酸素とかを
自分の中で結合させて栄養をつくり出せる。
頼りにするものなど何もいらないみたいです。

って考えると、ほら、
高等っていわれるヤツほど、頼るものが多くなっていく。

単純頭のぼくがよくぞここまでひねり出したと
我ながら感心し、ふーっと一息入れたそのときでした。

「あっ、やっぱ違う」
無意識につぶやいてました。

人間も野生動物も植物も古細菌も、
みんな何かには頼っていて、
その種類が違うだけじゃん。

道具、ほかの人の手、ほかの生き物、
太陽の光、メタン……
結局、自分の周りにあるものを
何かしら加工して利用するのは同じ。
高等も下等も関係ないわさ。

で、この『地球46億年 物質大循環』。

メタンとかを使って生ている古細菌なんかを
化学合成独立栄養生物っていうんだと、
この本ではじめて知りました。

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