2021年5月7日金曜日

『獣たちの墓』(ローレンス・ブロック)読みました。


少し前、何人かの作家で
ブロンテの『嵐が丘』を読み、
作品について語り合うという企画を、
どっかの雑誌かなんかでやっていました。

その語り合い本番の記事は読んでないのですが、
SNS(じゃなく予告記事とかかもしれません)で、
メンバーのひとりの森見登美彦さんが、
こんなことつぶやいていたんです。

同じく参加者の万城目学さんから、
「(今必死に『嵐が丘』を読み進めている途中だけど)
 この小間使いの話、いつまで続くんや」
って連絡が来て、苦笑したと。

ぼくも『嵐が丘』は確か読んだような気がしますが、
内容は砂粒ほども覚えていないので、
未読といっていいでしょう。

でも、万城目さんのコメントの意味するところは、
なんだかよくわかります。

思えば、ドストエフスキーとかバルザックとか、
そうそう『風と共に去りぬ』なんかも、読んでいて
「おいおい、この背景説明って、
 このセリフの掛け合いって、
 このエピソードって、
 あと何ページ目を通せば終わって、
 次の展開になるんだ」
と思ったことか。

あ、そういえば、
スティーヴン・キングさんの作品にも
そんなのたくさんありますね。

で、この『獣たちの墓』。

話が進まない会話のやりとりでも、
もうそのままでいいからずっと続けちゃって、
と思わず口走っていました。





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