2013年10月7日月曜日

『ベストセラーの世界史』(フレデリック・ルヴィロワ)読みました。

昔、ライターの仲間と一緒に
ある出版社に行って、
新規に立ち上げる雑誌の打ち合わせをしました。

編集者さんに、
その雑誌の中の特集記事を、二人で分担して
つくって欲しいといわれたんです。
それはいつもやっている仕事と変わらないので、
すんなり引き受けられました。

でもその帰り道、
友だちのライターが、
「この雑誌、内容からして売れるわけないないよ」
と言ったんです。

心の底では、そう思っていても、
彼もぼくも、自分たちに任せられた仕事に
手を抜かないのが大前提。

だから彼は一般論として話しているんだな
と考えながら、その先を聞きました。

「今はマーケティングやる市場調査会社とかが、
 すごい正確なデータを集めてくれるでしょ。
 なのに、こんな雑誌が売れるって
 判断しちゃうんだよね。
 きっとそんなデータなんか使ってないんだろうね。
 やっぱ出版業界って、まだまだ古いよなぁ」

そのときぼくはなんと返事したか
よく覚えてないんですが、
こう思ったことだけは確かです。

「いやいや、どんなデータ使っても、
 売れるか売れないかを
 事前に予測するのは無理だよ」

 で、この『ベストセラーの世界史』。

どうすれば、ベストセラーをつくれるか、
参考にしたいと思って読みました。
そして、
ベストセラーは意図してつくれるもんじゃない
ってことを知りました。事前に予測するのは無理だよ。


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