2023年8月1日火曜日

『愚者の街(上)』(ロス・トーマス)読みました。


劇場で『探偵マーロウ』を観てきたという娘から、
その映画を知っているかと聞かれ、

とっさに言われたものだから、
ぼくの中の神経細胞はどの回路にも
結びつく余裕がなかったらしく、

「いや、知らないわ」と
そっけなく答えてしまったものの、

どこかにひっかかりがあったようで、
次の日に仕事用のコチコチお堅い原稿を
書いている途中で
「あっそうか、フリップ・マーロウのことだ」
と唐突に思い出しました。

あのチャンドラーさんがつくった
ハードボイルド小説の中の探偵。
そうそう、それに違いない。

でも、
マーロウが登場するような映画は相当昔だから、
リバイバル上映かなとぼんやり思いつつ、
コチコチ原稿をほっぽり出して、
ネット検索かけてみると、

ほうほう、最近書かれたチャンドラー作品の
公認続編とされる小説『黒い瞳のブロンド』を
映画化したもののようで。

ならば読まなきゃってことで、
その原作を今、読んでます。
だってチャンドラー作品はやっぱ面白いから
そのつながりなら何かあるんじゃないかなと。

つながりをたどって、
チャンドラー本家よりぼく好みの原尞さんの
探偵小説を知ったのだし。

で、この『愚者の街(上)』。

上に書いたこととは何の関係もなく
どっかの書評で見てたまたま読んだ本。
でもここに原尞さんが解説文を寄せていたんです。
(この上巻じゃなく先に読んじゃった下巻の巻末にですが)
何の関係もなく平行読みしていたチャンドラー公認続編に
つながり深い原さんの名前が突然出てきて、
なんだか絡み合っている感じゾクゾクでした。

面白いわけだ。




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