2021年7月8日木曜日

『その裁きは死』(アンソニー・ホロヴィッツ)読みました。


少し前までは山本周五郎賞の受賞作が、
どの本を読もうかと迷ったときの
お助け目安になっていました。

船戸与一さんの
『砂のクロニクル』に度肝を抜かれ、
『夜は短し歩けよ乙女』で
森見登美彦さんにどっぷりはまり、
前から好きだった京極夏彦さんの
『覘き小平次』の受賞では
首が抜けそうになるのを手でおさえたほど
大きくうなずいたもんです。

それがいつの頃からか、嗜好に合わなくなり
今はとんとご無沙汰するようになっちゃいました。

どの辺から離れるようになったのか、
ネットで過去の受賞作を確認してみたら、
2016年の『ユートピア』とか
2018年の『ゲームの王国』あたりで、
なんとなくくじかれてきた感じでしょうか。

一番有名な芥川賞と直木賞には、
たぶん一番有名だからという理由で
触手が動かないぼく(へそ曲がりです)なので、
次は何をお助け目安にすればいいのかと
軽く悩んでいました。

そんなときミステリ分野のいろんな賞を
総なめなんてうたい文句を
結構長い期間目にしてたもんだから、
今年のはじめに
『たかが殺人じゃないか』って本を
かじってみたんです。
それがまあ、ぼく的には合わなかった。

で、この『その裁きは死』。

ホロヴィッツ作品3作目の読了。
うたい文句は『たかが〜』と同じだったので、
どうせダメだろうなと思いきや、
なんとこれがどストライクでした。
海外作品なら有名な賞への迎合もありかな。




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