2019年12月12日木曜日

『営繕かるかや怪異譚 その弐』(小野不由美)読みました。


中学生、いや高校生くらいまでかな。
二段ベッドの上の階に寝ていました。
(下は弟が使っていた)

寝床から天井までは1メートルくらい。
上体を起こしたとき頭との間に
少しだけ余裕がある程度です。

そこで上を向いて寝ると、
見えるのは天井に張られた化粧板です。

白の平面にポツポツと凹んだ穴が
開いているような模様。

虫食い穴みたいで、
規則的に並んでいるんじゃなく、
ごま粒状のポチッとした丸が
点々とまだらにあって、

そのごま粒が連結して
イモ虫状になったモノや、
ペンキを塗ったとき
毛がついてしまい乾いてから
それを取ったときの跡みたいなモノ
なんかもまぶされているヤツです。

それ何ていうのか調べてみたら
「トラバーチン模様」
という名前だそうです。

なんでも大理石に似せてつくった
デザインだとか。
ぼくはどちらかというと、
コンクリート打ちっぱなしの
壁みたいな気がするけど。

まあ、とにかく仰向けに寝ると、
そのトラーバチン模様で
視界がいっぱいになるんです。

ほんでその模様、
雲だったり、シュウマイだったり、
人の顔だったり、
その日その日で、
違うモノに見えてくるんです。
あのロールシャッハテストみたいに。

で、この『営繕かるかや怪異譚 その弐』。

もう50歳も過ぎているのに、
そんな中坊時代の
少し異世界に触れたような日常を
思い出しました。





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