2019年6月20日木曜日

『心霊電流(下)』(スティーヴン・キング)読みました。


おおざっぱに言えば
「思いつくまま」書き進めていくのが、
スティーヴン・キングさんの
物語のつくり方だそうです。

少し前に文庫になった『小説作法』
(『書くことについて』だったかな。
 まあ、どっちかです)もしくは、
『死の舞踏』に書いてありました。

最初にプロットをかためて、
その設計図に従って話を展開していく
というやり方じゃない。

なんとなくの筋は頭にあるけど、
あとは登場人物が勝手に動き、
話の中の物事の流れが向かうまま、
文字に起こしていく。

向こう側の人を呼び出して憑依させ
語らせるイタコのような作法です。

で、そのイタコ書きでストーリーを
つくっていくと、始める前に
なんとなく考えていた結末にはならず、
「あ、そういうラストなんだ」
と本人が驚くような
締めくくりになったりする。

そうなると、
著者ではあるんだけど、
1文字ずつ出来上がっていく本の
一番最初の読者でもある。
それって楽しいだろうなって思います。

で、この『心霊電流(下)』。

上巻から下巻の途中までは登場人物たちが、
「うんうん、勝手に動いてる」と思いました。

ただ結末は、
キングさんが書き始めに想定していたものから
変わってないだろうな、と感じた次第。





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