2019年6月6日木曜日

『シーソーモンスター』(伊坂幸太郎)読みました。


この前ツイッターにも
ちらっと書いたんですが、
近くのモノがぼやけて、
焦点が合わない年ごろになっています。

まあ、
最近始まったことじゃなく、
もうずいぶん長いお付き合いになっていて、
「老眼」という無粋な呼び方を
するのもアレなので、

ぼくは彼のことを
「ソフトフォーカス君」
と呼んでいます。

愛称がつくと
付き合い方も工夫するようで、
前は、そのぼやけ具合を嫌って
本なんかを持つ手を
遠くにやったり近づけたりして、
なんとかピントを合わせようと
していたのですが、

改称したころから、
手の曲げ伸ばしはやめ、
ソフトなフォーカスのまま、
読んじゃうことにしたんです。

画数の多い漢字や
その横につくルビなどは、
黒いホコリのように見えて
正確な判読は無理なんですが、
そこは前後の文脈から想像しちゃう。

ときには、想像がたくましすぎて、
行を飛ばしても
自分なりに内容がくみ取れちゃう。
文字がぼやけたまま
自分の想像力で乗り切る読書も
なかなか味なもんです。

で、この『シーソーモンスター』。

ソフトフォーカス君と一緒に読んでいたら、
いつの間にか登場人物が
一人いなくなっていました。
飛ばした行の中にいたんだろうな。
息子のスパイはどうなったんだっけ?




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