2012年5月24日木曜日

『木枯し紋次郎 (二)女人講の闇を裂く』(笹沢佐保)読みました。


昔、会社勤めしてるとき、
不思議な人が中途入社で入ってきました。
ぼくや仲間の先輩よりも年上で、
だからかもしれないんですが、
とても仕切りたがり屋さんです。

その彼が、
ぼくをはじめ、先輩とか仲間とかと、
一人ひとりを別々に喫茶店に呼び出し、
会社のことを話す会みたいなことやったんです。

ぼくのときには、
彼が会社の悪いトコや上司の悪口みたいなことを
次々に挙げて
「だからダメなんだよね、きくち君はどう思う?」
って聞いてきました。

もともとが、のほほんとしているぼくなので、
「そんなことないですよ、みんないい人だし、
会社のやり方もそんなに悪くないですよ」
って答えたんです。

その後しばらくして、
ぼくは上司から呼び出され、
「お前は自分さえ良ければいいのか!
会社の将来は何も考えてないのか!」
と怒られたんです。
そのとき上司がぼくに言ったあることないことは、
みんなあの彼が、
多大な誇張と想像力を駆使して上司に進言したものでした。
よくよく聞いてみると、
ほかの仲間もみんな同じように、
彼によってワル者にされ、
とほほな立場になっちゃったようです。

その彼は、そんなことを繰り返し、
やがて上司からも信頼されなくなり、
ほどなくして会社を辞めちゃいました。

で、この『木枯し紋次郎 (二)女人講の闇を裂く』。

この本を読んでたら、
なぜか、社内の人間関係を引っかき回した彼のことを
思い出しちゃいました。
つまらないことする人っているんですよね。
あっしにはかかわりのねぇことですけどね。

木枯し紋次郎〈2〉女人講の闇を裂く (光文社文庫)
笹沢 左保
光文社
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