スティーブン・キングの著作に、
作家になるまでの道とか自分が小説をつくるにあたって
気をつけていることなんかを記した
『小説作法』って本があります。
この中でキングは、
ゲラ刷り(原稿を本の体裁に合わせてページに組み込んだもの)を
チェックするときの心掛けとして、
「文章の1割を削るのがいい」みたいなことを言っています。
ぼくも遊び半分に
小説みたいなものを書いたりするんですが、
自分の書いたモノをあとから読み直してみると
「いやいや足りないな」と思って、
読み直すたびに、どんどん書き足しちゃうんです。
キングとはまったく逆
……だからベストセラー作家になれないんですね。
あっ、じゃァ、逆やれば、ベストセラー書けるんだ!
で、この作品。
キングの教えみたいに削ってくれたら、
ぼくはきっと、ドスンっと音が聞こえるくらいに
頭の中に落ちてきた作品になったと思います。
そして、
ちょっと前に読んだ同じ作者の『ハーモニー』って作品が、
「あっ、アレってきっと、削られてつくられたんだ」
と感じているところです。
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