2024年6月26日水曜日

『剣客商売十 春の嵐』(池波正太郎)読みました。

 
何のためだかよくわからないけれど、
毎日6キロの道のりを
ランニング通勤しているぼくは、

何のためだかわからないがゆえに、
走行中は少しでも楽をしたいと考えていて、
なるべく赤信号にひっかかり休憩できるよう
道々スピードを調整しています。

赤で止まり青になるまで足踏みしながら
呼吸を整えているときは、
日常生活のすべての時間の中で
最も幸せを感じる一時だと
いってもいいくらいのオアシスタイムです。

そして、
「赤信号にひっかるようにスピードを調整する」
ってのと同じような行動が、
もう1つあるのに気づきました。

帰宅時に乗るバス待ちのタイミング合わせです。
何度もいうようにバス移動中は読書に当てていて、
特に面白い作品をこなしているときは
1分でも長くページに目を落としてたい。

もちろん停留所でも本を開いているから、
バスが来るのも遅い方がいい。

バス停に到着する手前で、
停車中の車両後部に光る「昇降中」のランプを見たら、
ゆっくりゆっくり歩いて、バスが出発するのを確かめてから
その場に着くよう調整しています。
それで次が来るまでの数分間は長く本が読めます。

で、この『剣客商売十 春の嵐』。

この本を読んでる最中、
何度ゆっくり調整をしたことか。

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2024年6月20日木曜日

『眼鏡生活から卒業できる 最新・白内障治療』(杉田達)読みました。

 
白髪のまんまなんだけど「わっ、おしゃれ」と
思えるようなヘアスタイルをした高齢の女性を、
街でちらほら見かけるようになったのは
いつ頃からでしょうか。

少し前はそんなハイソ(ハイソックスじゃなく)な方は、
白いのを隠すために黒なり茶なりに
きちんと染め上げていたような気がするんですが。

それが、白と黒が混じったのもそのままにしたり、
逆に全部真っ白に統一させたりして、
しかも背筋はぴーんと伸びて、
微笑みを浮かべてたりする。

そんなご婦人とすれ違ったりすると、
口には出さないけど、
「カッコいい」って胸の奥でつぶやいています。

アンチエイジングとかいわれるけど、
年をとって変わってくるのは自然のことなので、
ましてや暑さも寒さもそこからは直接感じられない
身体の付属品みたいな髪なんて、
一番言う事を聞いてくれそうもない部位だから、

もう下手な隠しだてはせず、
堂々といきましょうよって心意気でしょうか。

もしかしたら、そんなのとは全然違って、
ファッションの1つのジャンルみたいなのが
確立されているのかもしれませんが。

とにかく、自然の成り行きに逆らわず、
人工物で補整することなく、
ありのままを受け入れるの、賛成です。

で、この『眼鏡生活から卒業できる 最新・白内障治療』。

白髪と同じように白内障ってのも、
年をとるとみんながなる現象らしいです。
60代で60%、80代で100%近くの人がなるって
書いてありました。
治す方法は、白髪のごとく白く濁った
目の中の水晶体ってのを人工のモノに代えること。
自然をありのまま受け入れるのは賛成のはずなのに、
これはやったほうがいいかな、と思った自分に
「どっちなんじゃい」とツッコミを入れました。

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2024年6月18日火曜日

『そしてミランダを殺す』(ピーター・スワンソン)読みました。

 
読み終えた翌日には、その内容を忘れている。
いや、それはちょいサバ読んでるというか、
正直ではないな。

正確には「翌日」ではなく「30分後」のほうが近い。
ってくらいの記憶力だったので、
ちょっとはなんとかしたほうがいいと思い立ち、

読み終えたら頭の中で振り返り作業をするようにしたと、
少し前のここに書きました。

その効果が出てきたのか、
忘却までの期間がビヨーンとまではいかないけど、
ジワジワくらいは伸びている気がします。

そんなんで少し気を良くしたから、
じゃあその本を読んだ場所が
どこだったか思い出してみようと
(何度もいいますが、
 会社昼休み、バス車中、自宅の3カ所
 それぞれで違う本を並行読みしてるもんで…)

エクセルにつけてる読了本リストに
「弁」「バ」「家」
(先頭は会社のこと。弁当を食べるときなので。
 次はバスの略、そん次はそのまま)
の記号を付けられる欄をつくり、
今年の30冊ほどに印を入れていったんです。

したらなんと、
全部すんなり入力できちゃいました。
本当はぼく、記憶力いいのかもしれません。

で、この『そしてミランダを殺す』。

「家」で読み、内容も覚えてます。
面白かったから余計に。

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2024年6月13日木曜日

『寺田寅彦随筆集 第五巻』(寺田寅彦)読みました。

 
原発事故なんかがあった大地震のあと、
たしか1、2年は電気が足りないとかで
あちこち騒いでいて、

ぼくも仕事の原稿の中に、
そんな内容を書くことがありました。

不足しているので、いつもより多く
限界近くまで発電機を動かして供給するって
感じのそんな内容。

そのとき参考にした電力会社の資料だかに
「電気をたき増しする」と載っていて、
(この「たく」は「焚く」だったと思うけど、
 あまり馴染みがないのでひらがなにしました)

ほうほう、そっちの業界の人なんかは、
電気をつくることを「たく」っていうのか、
専門用語っていうのは、普通わかりにくくなるのに、
逆に親しみやすいじゃんと思って、
自分の書く記事の中にもそのまま使わせてもらいました。

すると、文章をチェックする校正の人は、
その部分に鉛筆でアンダーラインをつけてて、
そこからの引き出し線の先に「?」とあり、
それに続き「この表現でOKですか」と
コメントが入ってました。

そういわれれば
「確かに一般的にはこんな言葉は使わないよな。
 誤植と勘違いされるのも本意じゃないから
 修正しておくか」
と素直に、「電気をつくる」へ直した覚えがあります。

で、この『寺田寅彦随筆集 第五巻』。

引用します。
(実は、この五巻じゃなく一巻にあった文ですが…)

《「赤羽で今電気をたくところをこさえているが、
  それができるとはや……」こんな事を話している男があった。
  電気をたくという言葉がおもしろかった。》

書かれたのは大正11年。
「たく」は、今から100年以上前から使われている
言い方だったと知りました。
あの原稿、直さなくてもよかったかな。

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2024年6月11日火曜日

『スペース金融道』(宮内悠介)読みました。

 
もう何年か前になりますが、
会社のすぐ近くにあった
銀行のATMが閉鎖されました。

ぼくの使っていたところで、
不便になるなと思っていたんですが、
そこにあった張り紙をよく見ると、

数軒隣で複数台機械を置いている
別系列大手メガバンクがやってる場所でも
操作できるようにしたので、
そっちを使ってほしい旨が書かれていました。

今はどこのコンビニでも
同じような装置があるから、
それで済ませればいいんだけど、
そういうのは通帳への記帳ができないから
嫌だったんです。

でも、
わざわざ張り紙で知らせるくらいだから、
別系列でも今までと同じように
記帳でもなんでもOKだとろうと、
やってみたらやっぱNG。

よくよく確認してみると
ぼくのは旧銀行名を引き継いで使っている
古い口座だからダメで、
新しいものだったら大丈夫なんだとか。
ああ、そうなのね。

で、この『スペース金融道』。

金融つながりでATMの話をもってきたけど、
やっぱ本の内容には関係ありませんでした。
すみません。

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2024年6月4日火曜日

『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅳ〜扉子たちと継がれる道』(三上延)読みました。

 
仕事で書かなきゃいけない原稿の題材に
利用できるんじゃないと企んで
5巻まである寺田寅彦さんの随筆集を
読み進めています。

物理学者ではあるんですが、
夏目漱石さんの門下生だった人。

今んところ
目論見に沿った活用は何もできていないんですが、
一旦始めると、とりあえず最後まで行きつかないと、
あちこちむず痒くなってくる変な体質があるので、
まあ、それほど退屈する内容でもないから
読書は進行中です。

その中に、
自分が体験したエピソードを、
漱石さんが『吾輩は猫である』にネタとして使った
なんて話がちらほらと出てきます。

漱石さんとのつながりは、随筆集を手にする前から
なんとなくどっかで聞いていたんですが、
そんなに深く関わりがあったとはつゆ知らず。

ほーそうなんだと、
トリビア的な満足を受けながら
ページをめくっていたんです。
それを、あと1巻残すだけの
4巻まで進んだところで、
並行して読み始めたのが、

この『ビブリア古書堂の事件手帖Ⅳ〜扉子たちと継がれる道』。

前作までのシリーズはコンプリートしてるので、
事前に内容など調べもせず飛びついた作品。
したら、寺田さんの本で知った漱石作品裏話も載ってて、
わっ、リンクしてるって思いました。
読む本って、意図せず、どっかしらでつながるもんです。

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