2022年8月19日金曜日

『異常』(エルヴェ・ル・テリエ)読みました。


若かりし頃、自主映画を何本か撮りました。
そのときは楽しかったと同時に、
あれやこれやと
悩みの尽きない作業が続きました。

ぼくの場合たいていは、
映画なんかに興味がない、
ただ仲の良かった友だちを
無理やり手伝わせてつくっていたもんだから、

面倒なことや誰もやりたがらない力仕事、
それにちっとばかし知識が必要なカメラや
編集機の操作なんかは、
全部自分でやらなくちゃいけなかった。

脚本書いてコンテ割って、
あちこちに借りまくって制作費を算段し、
役者やスタッフ(無理やり引き込んだ友だち)の
都合聞いて、香盤表つくって、スケジュール組んで、
泊まり込みが必要なら宿の手配して、

撮影で近所から
「何いかがわしいこと、やってんだ」
と怒られればペコペコ頭を下げに行き、

なんてもろもろのエキサイティングジョブに
飛び回っていました。

そのとき、つくづく思ったのは、
ぼくとまったく同じ経験、
脳みそ、身体を持った人間が
もう一人いてほしい。
いや、一人といわず、二人や三人。

で、この『異常』。

うん、これこれ。ホント面白かった。
なんの躊躇もなしに5つ星つけました。
そうっすね。二人は要らないな、ましてや三人も。




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