2021年10月7日木曜日

『聖なる酒場の挽歌』(ローレンス・ブロック)読みました。


人と人とのコミュニケーションについて
誰かがこんなこと言ってました。
(例によって誰の発言かは覚えてません)

「人間に社会性は必須なので、
 他人と触れ合う機会がなくなると、
 死んじゃうんです」

コロナでいろんなこと自粛しなさいと
要請されてるけど、それが行き過ぎると、
別のところでひどい問題が出てくるよ
という意見の中の一部だったと思います。

それはまあわかることはわかるんですけど、
どこかに「本当かなあ?」と
疑問がわいてくる脳みその1区画が、
ぼくの頭の中にあるんです。

誰一人いなくなった、
まったくぼく一人だけの世界で
暮らしてみたいと考えたりするときがあるから。

寂しいでしょうね、そんなとこ。
もしそんな世界に本当に放り込まれたら、
誰だが覚えてない人が言ったように、
頭がおかしくなって
すぐに死んじゃうかもしれない。

でも、しぶとく生き残って
のほほんと過ごしているかもしれない。

一人で山にこもって修業するお坊さんは、
幽霊でもいいから出てきて
話し相手になってほしいって
気持ちになると聞いたけど、
幽霊は怖いし。
それならのほほんってしてるほうが
いいかもしれないし。

で、この『聖なる酒場の挽歌』。

一人暮らしの探偵は、
友だちと散々飲んだあと、家に帰るけど、
やっぱり帰るのがいやで、
行きつけの店に足を向ける。
寂しいんですよね。
それもわかるから、困っちゃうんです。




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