2012年3月13日火曜日

『裏庭』(梨木 香歩)読みました。

いきなりですが競馬って、
最初は馬の体力をためておいて、
ゴール直前で全力疾走し、
デッドヒートするってパターンがほとんどですよね。

最初から一生懸命走っちゃうと、
後半で息が続かなくなり、結局負けちゃう。

その馬がどれくらいの体力があるのかとか、
ほかの馬との駆け引きとか、そんな要素を考えながら、
上手く手綱をさばくのが、いいジョッキーなんですよね。

でもね。
そんなに頭の回転がよろしくないぼくは、
そういった勝負の機微みたいなことを
理解する能力に欠けているらしく、
いろんな思惑が入り交じった
競馬のレース展開ってのを、
あまり面白いとは思えなかったんです。
どうせやるなら、
最初から最後まで全力でやれ!──みたいな。

たぶんそんな事情からでしょう。
昔ちょこっとだけ買っていた時期がある馬券の購入を、
いつの間にか、やめちゃったんです。
まあ、たいていのスポーツは、
競馬と同じように、いろんな戦略があって
勝負が決まるんですけどね。

で、この『裏庭』。

初速はとってもいいです。
「いいわぁこの雰囲気」って思いながら、
軽やかにページをめくってました。
でも後半ぐらいから、ちと疲れてきて、
競馬でいえば、ゴールでは馬群に沈んじゃったなと。
まあ、それでも全力を尽くしている感触は
嫌いじゃないですけどね。

裏庭 (新潮文庫)
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